2007 Fiscal Year Annual Research Report
OPG遺伝子の発現制御を応用した歯槽骨吸収の阻止と動脈硬化の抑制
Project/Area Number |
18592258
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
長澤 敏行 Tokyo Medical and Dental University, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (90262203)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新田 浩 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 准教授 (70237767)
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Keywords | OPG / RANKL / 歯周病原細菌 |
Research Abstract |
骨吸収は破骨細胞の分化に必須であるRANKLと、RANKLに結合してRANKLの働きをブロックするOPGの相対的かバランスによってコントロールされると考えられている。我々は歯周炎においてRANKLの発現が亢進して、骨吸収が進むことを報告してきた。動脈硬化巣において血管平滑筋細胞は骨芽細胞様の特徴を示し、過剰のRANKLを発現して破骨細胞様の細胞を活性化させ、石灰化を促進することが国外より報告されている。このことから血管においても歯周炎が渦剰なRANKL発現を誘導することで石灰化が促進する可能性があるのではないかという着想に至った。RANKLの過剰発現が歯周炎局所では骨吸収を引き起こし、血管では石灰化を促進しているのであれば、RANKLの働きを抑えることで骨吸収と血管の石灰化を治療できる可能性が考えられる。そこで、血管病変におけるRANKL発現を検討した結果、血管病変で歯周病原菌が検出されること、血管病変でRANKL発現が亢進していること、さらに血管平滑筋細胞をP. gingivalis LPSで刺激するとRANKL発現が上昇することなどを明らかにした。また、RANKLの機能を抑制するOPG癸現を上昇させるための分子機構を検討したところ、LPSやプロスタグランジンなどの炎症性の刺激によってAP-1分子が活性化し、OPG発現を抑制することが明らかとなった。さらにCurcuminでAP-1活性を抑制することでOPG発現が上昇することを見出した。これらの結果から歯周炎局所の細菌に対する免疫応答によってAP-1の活性化が起こり、RANKLの働きが過剰になること、さらにそのAP-1阻害剤のCurcuminによってOPG発現を強めてRANKLの過剰を治療できる可能性があることが明らかとなった。
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Research Products
(15 results)
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[Journal Article] Functional polymorphisms of the FPR1 gene and aggressive periodontitis in Japanese.2007
Author(s)
Gunji T, Onouchi Y, Nagasawa T, Katagiri S, Watanabe H, Kobayashi H, Arakawa S, Noguchi K, Hata A, lzumi Y, lshikawa I.
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Journal Title
Biochem Biophys Res Commun. 364(1)
Pages: 7-13
Peer Reviewed
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