2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18592261
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
岩田 倫幸 広島大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助手 (30418793)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉野 宏 広島大学, 病院・講師 (50240338)
藤田 剛 広島大学, 病院・助手 (80379883)
水野 智仁 広島大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助手 (60325181)
藤岡 大助 広島大学, 病院・助手 (20379879)
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Keywords | 時計遺伝子 / 低酸素 / 間葉系幹細胞 / 骨分化 / DEC1 / HIF1α |
Research Abstract |
本年度は間葉系幹細胞(MSC)の骨分化における時計遺伝子DEC1の関与を調べるために以下の実験を行なった。 1.間葉系幹細胞の骨分化誘導における時計遺伝子DEC1の影響を確認する目的で、DEC1を過剰発現したMSCに対して骨分化誘導を行なった。これにより、骨関連遺伝子であるRunx2およびOsterix mRNA発現の誘導初期における上昇、およびアルカルフォスファターゼ発現の亢進が確認された。また、骨気質の染色によって石灰化の亢進も確認された。 2.時計遺伝子発現誘導因子が及ぼす骨関連遺伝子発現の変化を検討する目的として、低酸素条件下での培養を行なった。これにより、 (1)3 %低酸素状態では、時計遺伝子および骨関連遺伝子の発現に有意な変化を認めなかった。 (2)1%低酸素状態では、培養初期段階において、DEC1 mRNA発現が1上昇した。その際に、骨関連遺伝子Runx2およびOsterix mRNA 発現の上昇およびオステオボンチン、BSP2 mRNA発現の減少が認められた。 (3) 3.時計遺伝子による骨関連遺伝子発現メカニズムの解明として、低酸素において誘導される遺伝子HIF1 αの影響を検討する目的で、HIF1 α発現調整を行なった上で低酸素状態により培養を行なった。 (1)過剰発現はプラスミドDNAのトランスフェクションにておこなったが、時計遺伝子および骨関連遺伝子の発現に対して影響を与えなかった。 (2)発現抑制はsiRNAによって行なった。これにより、Runx2 mRNA 発現には変化が認められなかったが、Osterix mRNA発現の減少が確認された。 このような結果をふまえ、最終年度となる来年度は、骨分化誘導におけるシグナル伝達経路の更なる解析に加え、低酸素を中心とした発現誘導因子の影響の解析によって、時計遺伝子による骨分化誘導メカニズムの解析について、さらに検討を進めたい。
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