2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18592261
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
藤岡 大助 Hiroshima University, 病院, 助教 (20379879)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉野 宏 広島大学, 病院, 講師 (50240338)
藤田 剛 広島大学, 病院, 助教 (80379883)
水野 智仁 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (60325181)
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Keywords | 時計遺伝子 / 低酸素 / 間葉系幹細胞 / 骨分化 / DEC1 / HIF1α |
Research Abstract |
本年度は、前年度に引き続いて、間葉系幹細胞(MSC)における時計遺伝子DEC1の関与を調べるために以下の実験を行なった。 1.時計遺伝子発現誘導因子による骨関連遺伝子発現の変化を検討する目的で、低酸素条件下での骨分化誘導をおこなった。これにより、 (1)低酸素によって、DEC1の発現は誘導され、骨関連遺伝子の発現は抑制された。 (2)低酸素条件下で培養後、通常酸素状態に戻して培養した際、3日間の低酸素培養によって、14日目におけるオステオポンチン(OP)、Runx2,OsterixのmRNA発現が亢進したが、21日目においてはOPのみ発現の亢進が認められた。また、ALPaseは、低酸素培養によってmRNA発現の亢進が認められた。 2.低酸素で誘導されるHIF1αの影響を検討する目的で、siRNAによるHIF1αの発現抑制またはヒストン脱アセチル化酵素阻害剤によるHIF1α転写活性の促進を行なった上で低酸素状態での骨分化誘導をおこなった。これにより、 (1)HIF1α発現抑制により、21日目でのRunx2発現の抑制およびOsterix発現の亢進が認められた。また、石灰化のわずかな抑制が認められた。 (2)HIF1α転写活性の亢進により、24時間以降にDEC1発現の促進が認められた。また、OP発現は促進され、オステオカルシンの発現は抑制された。 今年度および前年度の結果から、時計遺伝子DEC1は低酸素によって誘導されるHIF1αによって制御され、低酸素条件下でのHIF1αの発現および転写活性の調整により骨分化に対しての影響が認められた。このことから、DEClによる骨分化誘導においてHIF1αが重要な役割を果たしていることが示唆された。このようなHIF1αを介したDEC1などの時計遺伝子による骨分化に対する影響を詳しく解明することが、今後の課題であると考えられる。
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