2007 Fiscal Year Annual Research Report
医療施設における実践的な環境汚染リスクマネージメントシステムによる評価方法の検討
Project/Area Number |
18592284
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
高久 悟 Saitama Prefectural University, 保健医療福祉学部, 教授 (80154764)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
須山 祐之 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (10163065)
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Keywords | 医療施設 / 院内感染 / 感染制御 / 環境モニタリング / 環境汚染 / 遠隔操作 / 環境測定 / センサー |
Research Abstract |
医療においては患者および医療従事者が診療あるいは研究、教育等を効率よく受け、または行なうために快適で安全な環境を提供することが求められている。とくに医療施設においては、その要求を予測して迅速に対応できるシステムを有し、施設としてより安心でより質の高い医療サービスの提供が望まれている。しかしながら、現在のところ病院の環境管理を法的に規制する法規はなく、多くはビル管理法による環境基準で実施しているのが実態であり、現行の測定項目では医療施設におけるさまざまな環境汚染を的確に把握し、そのリスクを予測し、迅速に対応することはきわめて困難であるのが現状である。病院における危機管理の面では、すでにリスクマネージメントが行なわれているが、さらに関連するガイドラインにそった環境感染管理を行なうことにより病院管理汚染に的確に対応することが付加されれば、病院の機能評価に大きく寄与するものと考えられる。そこで、精度の高い、効率的な環境安全管理を可能にする環境汚染遠隔自動監視システムを構築し、医療施設に相応しい高度な環境保全管理を具体化することにより、実践的な環境汚染リスクマネージメントの方法を提案することを目的とした。また、インターネットを利用し、無人にて遠隔地から継続的に室内環境に関する測定データの取得を図ったところ、試験期間において一定期間のシステムの連続稼動に成功し、継続的なデータ取得の可能性が実証された。関東近郊の歯科医療施設等の協力を得て、汚染状況の実態調査と本システムによる各医療施設内の空気清浄度に関する情報管理を実施し、リスク評価のための各項目における関連性の検討を実施した。その結果、構築した総てのシステムは稼動し、その情報から病院環境監視のマンパワー軽減に寄与することが確認できた。また、得られたデータより適切な院内感染対策に有用であることも認められた。
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Research Products
(2 results)