2007 Fiscal Year Annual Research Report
タバコによる歯周ポケット形成 -タバコ中カドミウムの角化細胞増殖因子誘導能-
Project/Area Number |
18592291
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
佐藤 勉 The Nippon Dental University, 生命歯学部, 准教授 (60130671)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八重垣 健 日本歯科大学, 生命歯学部, 教授 (40166468)
小黒 章 明倫短期大学, 歯科衛生士学科, 教授 (90107780)
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Keywords | 歯周疾患 / タバコ / カドミウム / 角化細胞増殖因子 / アポトーシス / LPS |
Research Abstract |
平成19年度に得られた研究成果は以下の通りである。 A.Cd曝露によるサイトカイン産生 平成18年度に得られたヒト歯肉由来の線維芽細胞(GF細胞)とケラチノサイト(GK細胞)のCd感受性の実験結果をもとに、各種サイトカイン誘導をさらに詳細に検討した。GF細胞では10^<-3>と10^<-4>mM Cd濃度(CdCl_2)の24時間曝露でIL-6とIL-8が誘導されたが、その前後のCd濃度では誘導がみられなかった。IL-1βはいかなるCd濃度でも誘導がみられなかった。これらに対してGK細胞では調べたCd濃度(10^<-8>mM〜10mM)において上記サイトカインの誘導は認められなかった。これらのことからCdに対する細胞応答は、GF細胞とGK細胞とで異なることが明らかになった。 B.Cdによるアポトーシスの誘導 Cd曝露されたGF細胞について、Guavaシステムを用いたアポトーシス細胞の観察を行った。10^<-2>〜10^<-4>mM Cdの48時間曝露で10〜20%の細胞にアポトーシスの誘導が観察された。 C.角化細胞増殖因子(KGF-1)の産生 Cd(10^<-3>mM)、IL-6(20ng/ml)およびLPS(E.coli、0.1ug/ml)を24時間曝露させたGF細胞についてKGF-1産生の有無を検討した。対照群の細胞ではKGF-1は測定出来なかったが、曝露群では産生が認められた。もっとも高濃度であったのはCd群で、ついでIL-6群、LPS群の順であった。 以上の結果から、タバコ中に含まれるCdは歯肉細胞に障害を与え、さらに歯周ポケット形成にも関与していることが推察された。
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Research Products
(1 results)
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[Presentation] Cadmium in tabacco release inflammatory cytokines from human gingival cells2007
Author(s)
Sato, T., Tanaka, T., Murata, T., Imai, T., Yaegaki, K
Organizer
7th International Conference on Breath Odor Research
Place of Presentation
Chicago, USA
Year and Date
2007-08-23