2006 Fiscal Year Annual Research Report
熟練看護師の経験知から構造化する基礎看護技術及び教授方略の開発
Project/Area Number |
18592300
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
矢野 理香 北海道大学, 医学部, 講師 (50250519)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森下 節子 北海道大学, 医学部, 教授 (80191021)
中澤 貴代 北海道大学, 医学部, 助手 (50360954)
青柳 道子 北海道大学, 医学部, 助手 (30405675)
渡辺 玲奈 北海道大学, 医学部, 助手 (10431313)
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Keywords | 看護技術 / 熟練看護師 / 経験知 / 動作分析 / 採血 / 技 |
Research Abstract |
本年度は、下記の研究目的をもとに、研究活動をした。その結果、以下のことが明らかになった。 目的1.看護学生の技術習得過程において、習得困難な状況と関連する動作を明確にすることについて 採血技術、注射における薬液の吸い上げ動作、手浴について、目的に従って文献検討を行った。このうち採血技術は、学生が実際にどの部分に困難を感じているかを明らかにする目的で、学生73名を対象とした質問紙調査を行った。その結果、注射器の80%以上が、採血針の刺入の長さ・角度を判断すること等に困難を感じていた。70%以上が、注射器・ホルダーの固定に困難を感じていた。今後熟練看護師の注射器の固定に焦点をあて、その実際を言語化・視覚化したいと考える。平成19年度看護系学会にて発表予定。 目的2.血圧測定技術のうち、マンシェット装着に関して、筆者らの先行研究で明らかになった結果をふまえ、教育プログラムを作成・実施し、介入の効果を明らかにすることについて マンシェット装着に関して、筆者らの先行研究で明らかになった結果をふまえた新教育プログラム実施群と通常の教育プログラム実施群の2群に、12名ずつ無作為に対象者を分けて、実験研究を実施した。各々の教育プログラムを実施後、対象者1名ずつにマンシェット装着を5回実施してもらい、VTRで撮影した。現在、その結果について、マンシェット装着の正確さ、速さ、手を中心とした動作の視点から分析を実施している。平成19年度看護系学会にて発表予定。 目的3.経験知など主要概念および各技術項目における看護師の動作に関する文献検討を行い、現時点で明らかになっていることを抽出し、今後の研究課題を明確にする。 「経験知」、「実践知」、「コツ」、「技」などの用語の差異について文献検討を行った。看護の分野で、これらの用語の明確な区別化がないまま使用されている面は否めず、明確な用語の定義を行うことが必要であると考えられた。
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