2007 Fiscal Year Annual Research Report
褥瘡対策における医療提供システムの質評価指標開発の基礎的研究
Project/Area Number |
18592304
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
永野 みどり Chiba University, 大学院・看護学研究科, 准教授 (40256376)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
手島 恵 千葉大学, 大学院・看護学研究科, 教授 (50197779)
徳永 恵子 宮城大学, 看護学部, 教授 (80295378)
中原 秀登 千葉大学, 法経学部, 教授 (60189016)
緒方 泰子 千葉大学, 大学院・看護学研究科, 准教授 (60361416)
|
Keywords | 褥瘡 / 医療質指標 / チーム医療 / 褥瘡発生率 / 皮膚・排泄ケア定看護師 |
Research Abstract |
【はじめに】平成18年から実施している質問紙調査ならびに経験豊富な褥瘡対策担当者によるフォーカスグループインタビューの継続的な変化に関するデータを収集した。また、その分析ならびに検討を進めた。 【方法】(A)本研究に関心ある皮膚・排泄ケア認定看護師養成課程を修了した看護師が所属している病院長に研究の趣意書を送り、研究協力の承諾を得られた施設に対し、調査用紙を郵送した。(B)褥瘡ハイリスク加算ととっている病院の褥瘡対策の実態について、褥瘡対策担当者である皮膚排泄ケア認定看護師を対象とし、フォーカスグループインタビューならびに訪問調査を実施した。 【結果】褥瘡対策体制の質評価の指標として、「褥瘡発生率の中の浅い褥瘡の発生率の割合」「深い褥瘡の発生率」「褥瘡の治癒率」「褥瘡ケアに関連する物品の管理体制(体圧分散寝具のトレーサビリテティ、創傷被覆材の使用制限)」「WOCNの活用」「コンサルテーションシステム」などが利用可能と考えられた。褥瘡対策体制の質評価基準として、「褥瘡ケアの能力開発システムがある」発生した褥瘡のうち深い褥瘡の比率が低いこと」「実施している褥瘡ケアの監査システムがあること」「多職種で行うチーム褥瘡回診を効率よく実施できるように、褥瘡対策担当者が調整できていること」「対策の実施状況ならびに保有ならびに発生状況などの褥瘡対策に関する重要な情報を病院の運営部門と共有する仕組みがあること」などが、高い褥瘡の治癒率や深い褥瘡の発生率の低下に影響することが推測された。 【今後の課題】結果に基づき、褥瘡対策体制の評価の指標として推測できた項目の質問紙ならびに訪問調査を継続し、その妥当性について検討が必要である。
|