2006 Fiscal Year Annual Research Report
感染予防隔離時の看護倫理的意思決定および実践への教育プログラム作成
Project/Area Number |
18592310
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
米澤 弘恵 獨協医科大学, 看護学部開設準備室, 教授 (90258989)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石津 みゑ子 埼玉医科大学, 保健医療学部, 教授 (50258985)
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Keywords | 看護倫理 / 感染予防 / 倫理教育 / 倫理的意思決定 / 隔離 |
Research Abstract |
研究課題に対する目的と計画は、隔離患者の看護ケアの質を保証するための臨床看護師の倫理的意思決定および実践力育成プログラムは作成である。今年度は、感染予防隔離に伴う臨床看護師の倫理的意思決定プロセスを明らかにすることである。 まずは臨床看護師の倫理的意思決定の実情を把握するために、A、B、C病院の白血病で隔離された患者の生活の状況について看護師4名に聞き取り調査を行った。 その結果、隔離患者の看護については、各病院でマニュアルが作られていること、また、白血病治療のために感染予防隔離を行った当初は患者も看護師もともに治療に集中している状態にあるため処置やケアのために訪室することが多いことから、看護師は看護ケアに対する倫理的問題意識を感じていないことが明らかになった。しかし、一方で同じ看護師から、寛解導入期・地固め療法期になると、患者からプライバシーを保護して欲しいなどの要求が出てくるため倫理的な対応や倫理的意思決定が必要となることも把握することができた。したがって、感染予防隔離患者に対する倫理的意思決定について検討するには、どの病期における隔離を研究対象とするのかについて見極める必要があることが明らかとなった。 今回、看護師のヒューリスティックな因子の検討、隔離患者の看護場面における看護師の倫理的意思決定に影響する因子の検討を進めているが、倫理的問題は隔離生活の時期との関係が重要であることから、看護倫理的意思決定のプロセスを明らかにするための尺度開発として、AHP(Analytic Hierarchy Process)尺度における感染予防隔離時期との関係について再検討中である。
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