2008 Fiscal Year Annual Research Report
我が国の倫理委員会における症例コンサルテーション機能の現状と課題
Project/Area Number |
18592316
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
中尾 久子 Kyushu University, 大学院・医学研究院, 教授 (80164127)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大林 雅之 東洋英和女学院大学, 人間科学部, 教授 (50176989)
家永 登 専修大学, 法学研究科, 教授 (30265706)
樗木 晶子 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (60216497)
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Keywords | 倫理委員会 / 症例コンサルテーション / 看護職者 / 組織的対応 / 医療サービスの質 |
Research Abstract |
今年度は、二次調査(面接調査)の追加調査を行い、過去に全国規模で行った一次調査(質問紙調査)と二次調査の結果から得た知見と国内外の文献資料をもとに、倫理委員会の機能、倫理的問題の症例検討システム、症例コンサルテーションの現状、課題について検討した。 検討資料は、病院機能評価の認定を受けた病院に勤務する看護管理者675名と病棟所属の看護者567名分の質問紙調査の回答と、調査に同意の得られた看護者15名の面接調査(半構成的面接調査)における回答および先行研究の文献資料である。 これらの資料をもとに、病院内の倫理的問題に対する組織的対処に関する取組み、倫理委員会の有無、委員会規定の有無と実際の活動状況、病院内の倫理コンサルテーションの取組み状況、倫理的問題に対する取り組みの実際、問題の軽減や解決との関連性、症例コンサルテーションを含めた今後の取り組みの希望、課題についてより具体的に検討した。 設置主体や組織規模などによって倫理委員会の設置や倫理的問題に対する組織的取り組みは異なっている。しかし組織的取り組みについて3つのタイプが見出されたので、その特性を検討して倫理委員会の役割、倫理委員会以外の対処機能、症例コンサルテーションを機能させるための課題を整理した。 以上の検討過程を通して、倫理委員会のあり方、症例コンサルテーションに関する課題と今後の展望を整理し、病院で生じる倫理的問題に対する組織的対処のモデルと提言案を作成した。
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Research Products
(11 results)