2008 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者個人の睡眠覚醒リズムに合わせるケアの評価研究
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18592320
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Research Institution | Aomori University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
角濱 春美 Aomori University of Health and Welfare, 健康科学部, 准教授 (30256359)
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Keywords | 看護学 / 老化 / 認知症 / 睡眠 / 睡眠覚醒パターン / 活動 / ケア / 活動計 |
Research Abstract |
1.目的:低ADL高齢者の睡眠覚醒パターンの分類を行い、対象特性やケア要因との関連性を見出すことで、適したケアについて考察することである。 2.方法:対象は老年期病棟及び老人福祉施設に入所している、家族から同意が得られた自力移動のできない高齢者である。データ収集方法は、睡眠は、活動計を腕に装着し1分毎に睡眠判定を行った。対象の特性は、疾患名、使用薬剤、認知レベル、ADL、問題行動、日中の表情、ケア要因としては、光量、音量、離床時間、面会時間、睡眠を阻害する症状の有無について、カルテ調査、スタッフへのインタビュー、目中の観察にてデータ収集を行った。睡眠覚醒パターンは、多相性、単相性、昼夜逆転、睡眠不良、リズム不定の5群に分類した。 3.結果:対象は男性61名、女性86名、平均年齢は81.12歳であった。認知症の診断名があるものは61名であった。認知レベルは、重症が100名、中等度が31名、軽症が16名で、境界と正常はいなかった。 視察法による睡眠覚醒パターンの分類は、多相性が92名、単相性が28名、リズム不定が17名、昼夜逆転が3名であった。単相性と多相性とで、ロジスティック回帰分析を行ったところ、日中の離床時間、夜間のおむつ交換の回数、精神疾患の有無により、全体の82.3%がモデルにより説明できてた。夜間睡眠の阻害されている、リズム不定、睡眠不良、昼夜逆転を夜間睡眠阻害群とし、夜間の睡眠が保持できている多相性と単相性群とを、同様の統計手法を用いて検討したところ、夜間音量の平均値、CMAI合計点、NM合計点に3つの変数を投入したところ、全体の83.4%がモデルにより説明できた。
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