2006 Fiscal Year Annual Research Report
気管内吸引圧の安全性に関する臨床研究-吸引内容の細胞学的分析による検討-
Project/Area Number |
18592321
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Iwate Prefectural University |
Principal Investigator |
平野 昭彦 岩手県立大学, 看護学部, 助教授 (30305255)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武田 利明 岩手県立大学, 看護学部, 教授 (40305248)
小山 奈都子 岩手県立大学, 看護学部, 助手 (40347191)
石田 陽子 岩手県立大学, 看護学部, 助手 (60322335)
高橋 有里 岩手県立大学, 看護学部, 助手 (80305268)
井上 都之 岩手県立大学, 看護学部, 講師 (00281254)
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Keywords | 気管内吸引 / 吸引圧 / 粘膜損傷 / 組織学的検索 / 安全性 |
Research Abstract |
1.ウサギを深麻酔下で致死させ,気管を摘出し,気管を正中線上に切開した.この気管粘膜上に3孔中先端孔を除いた2側孔を塞ぎカテーテル先端孔を当て8秒間吸引した.吸引圧は100mmHg,400mmHg,500mmHgで実施した.吸引した部位を光学顕微鏡で病理組織学的に検索した.粘膜損傷が広範囲に基底膜まで達したのは,100mmHg0/3件,400mmHg1/4件,500mmHg4/10件であった. 2.1と同様に切開した気管粘膜上に3孔中2孔を塞ぎ横にしたカテーテルを当て,粘膜上を2秒間一方向に静かに動かし,吸引した.吸引圧は100mmHg,300mmHg,500mmHgで実施した.粘膜損傷が広範囲に基底膜まで達したのは,100mmHg0/4件,300mmHg0/4件,500mmHg8/13件であった. 3.1と2の吸引時にカテーテルと吸引器ホースとの間にスペシメンコレクションコンテナーを入れ,吸引内容物を収集した.これを遠心分離器にかけ,沈殿した一部をスポイトで採取し,スライドガラスに乗せてギムザ液で染色をし,光学顕微鏡で観察をした.全ての検体を観察しなかったが,粘膜上皮細胞と思われる染色をされた核を持った細胞は認められなかった.観察した吸引内容物は、吸引したものの一部であり,スポイトで採取した中には含まれていなかった可能性がある.または,スライドガラスを2枚重ねて観察したところ厚さが高くなり,20倍以上に倍率に上げらなかったので,上皮細胞はあまり大きくないため見逃した可能性もあった.カテーテル内に付着したままコレクショナーに流れていかなかったか,吸引により物理的に上皮細胞が破壊された可能性も考えられた. 組織標本の中には,剥離した上皮細胞が残っていたものがあった.この観察から,剥離した細胞は,核を有して1つ1つの個体で存在する可能性がある示唆を得た.
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