2007 Fiscal Year Annual Research Report
医療サービスにおける医療職者の患者情報の認識と活用に対する教育プログラムの構築
Project/Area Number |
18592329
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
勝山 貴美子 Osaka Prefecture University, 看護学部, 准教授 (10324419)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青山 ヒフミ 大阪市立大学, 看護学部, 教授 (80295740)
小笠 幸子 大阪市立大学, 看護学部, 講師 (90405332)
山内 一信 藤田保健衛生大学短期大学, 医療情報技術科, 教授 (90126912)
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Keywords | 患者情報 / 医療従事者 / ヘルスリテラシー / SF8 / 医師への信頼 |
Research Abstract |
本年度は、3つの調査の実施と医療従事者の患者情報の認識を資料から質的に分析を行い、その問題と課題と抽し、教育プログラムに必要なコンテンツを具体化した。1)「患者の医師、医師全般への信頼尺度 翻訳版の妥当性・信頼性の検証」(1)目的:「Interpersonal Trust in a Physician」)における「医師への信頼」10項目と「医師への信頼」11項目の日本語版の作成を行う(2)対象および方法:看護学部とりハビリテーション学部、経営学部学生180名(回收率87%)を対象とし、2007年4月〜5月に実施した。(3)結果:対象者の基本的属性は、女性81.5%、男性15.8%であった。かかりつけ医は、いる41.(1)%、いない43.8%、わからない11.6%であった。尺度は主成分分析により一因子構造であることが確認され、医師への信頼はα=0.886、医師全般への信頼はα=0.864で内的一貫性が確認された。また外来患者受療満足度との相関関係を検討し、この尺度の併存妥当性を探った。2)「日本の病院の図書館(館)・患者情報室における患者への情報提供の実態」(1)目的:日本の病院における図書館および患者への情報提供の実態を明らかにする。(2)対象:「医療施設を入手できる施設一覧」のうち、患者情報室・病院図書館とされている96病院(を対象とし、2007年11月1日〜11月19日に実施した。有効回答数は56施設(58.3%)(3)結果:情報を設置している病院の病床数による差はなかった。図書館設置の目的は、「外来・入院患者・家族の情報提供のため」55施設(98.2%)、「地域市民への情報提供のため」28施設(50.0%)、「外来・入院患者・家族の情報提供のため」12施設(21.4%)であった。設置の多くは外来であり、外来患者の情報収集の場として設置している。運営主体は、病院が運営主体である施設が42施設(75.0%)であり、課題は、運営資金や人材の不足、教育システムがない、などであった。3)医師への信頼ならびにへルスリテラシーと患者の健康認識との関連」(2)対象と方法:過去2年間に病院にかかったことのある患者240名、インターネット調査。医師への信頼尺度10項目、SF8、ヘルスリテラシー10項目、属性変数(3)結果:医師への信頼は健康状態ではなく、患者のヘルスリテラシー高さと関連があった。医療従事者は、患者のヘルスリテラシーを十分に理解した上で、その情報を活用し、高めていくことの重要性が示唆された。
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Research Products
(2 results)