2007 Fiscal Year Annual Research Report
看護技術の熟達課程における感情喚起と思考深化の関係性に関する研究
Project/Area Number |
18592331
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Research Institution | Fukuoka Prefectural University |
Principal Investigator |
永嶋 由理子 Fukuoka Prefectural University, 看護学部, 教授 (10259674)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山川 裕子 佐賀大学, 医学部, 准教授 (00259673)
安永 悟 久留米大学, 文学部, 教授 (60182341)
渕野 由夏 福岡県立大学, 看護学部, 講師 (20316144)
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Keywords | 看護技術 / 熟達化 / 思考 / 血圧測定 / 感情 |
Research Abstract |
[目的]看護技術の過剰学習(反復練習)において、当該技術の熟達過程を「手際のよい熟達」と「適応熟達」の2側面から捉える。 [方法]平成19年8月〜9月にかけ、F大学看護学部2年生10名を対象に、実験研究を実施した。実験方法は、1日20回の血圧測定を連続3日間実施した。1〜2日目までは被験者同士の血圧測定とし、最終日の3日目は、外部スピーカー付き血圧測定トレーニングアーム(W44089-115)による血圧測定を行った。 「結果」主観的評価として、4回〜20回(1日目)までの間に血圧測定の技術が上達したと自覚している被験者は、8名いた。また21回〜40回(2日目)までに技術が自分のものになったと自覚していた被験者は5名いた。被験者は技術を習得する過程で、複数回にわたり技術が上達した或いは技術が自分のものになったと自覚していることがわかった。3日目に外部スピーカー付き血圧測定トレーニングアームを用いて、血圧測定を実施したところ、20回実施するなかで、上達したと自覚できた学生は4名、技術が自分のものになったと自覚できた学生は4名、全く上達できなかったと評価している学生が4名いた。客観的評価として、血圧値誤差の推移を確認した結果、回数が増える毎に収縮期血圧値は少なくなってきた。特に21回〜40回までは10名中、9名は誤差がなかった。拡張期血圧に関しては、収縮期血圧より誤差を生じた被験者が多かった。特に41回目以降は誤差値が大きかった。熟達指標をもとに、「手際の良い熟達」および「適応熟達」について評価した結果、4名の被験者は「手際の良い熟達」にまで至ることができていた。しかし、「適応熟達」までに至る被験者はいなかった。
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