2007 Fiscal Year Annual Research Report
新卒看護師の看護実践の力育成を支援するe-ラーニングシステム構築の試み
Project/Area Number |
18592338
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Research Institution | The Japanese Red Cross Toyota College of Nursing |
Principal Investigator |
松田 日登美 The Japanese Red Cross Toyota College of Nursing, 看護学部, 准教授 (30219638)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柿原 加代子 日本赤十字豊田看護大学, 看護学部, 講師 (30214258)
桂川 純子 日本赤十字豊田看護大学, 看護学部, 助手 (40369608)
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Keywords | 新卒看護師 / 看護実践能力 / e-ラーニング / 看護の基本技術 |
Research Abstract |
本研究の目的は、新卒看護師の看護実践能力の向上を目指して、即応性があり、学習者-指導者間相互のコミュニケーションが促進されるような学習環境を整えることである。本研究では、研究者らが構築した看護技術教育用システム(Nursing Skill Support、以下NSS)(日本学術振興会科学研究費補助金(研究種目(C)(2)、課題番号:16592135)を基盤とする。 気管吸引は、人体への侵襲が大きく患者の負担が大きいため、看護学基礎教育の中で実施されない場合があり、卒業後に研修を経て実施される技術の1つである。今年度は、気管吸引技術の習得に向けたe-ラーニング用教育コンテンツ作成の基本資料とするため、新卒看護師の気管吸引技術の習得に際する困難感について半構成的面接により調査した結果をまとめた。対象者は、平成18年3月に看護基礎教育機関を卒業し、プリセプターによる卒後教育が実施されている総合病院に勤務した看護師22名であった。その結果、気管吸引技術の困難感として、【気管吸引を実施する前段階の知識】、【気管吸引の手順】、【実施前・中・後の観察】【状況に応じた対応・対処】の4つのカテゴリーが抽出された。これらを踏まえて、具体的な困難点が繰り返し確認できるような内容の自作ビデオを製作した。これらに関連して、技術実施に際して必要な知識が確認できるようなコンテンツの製作を進めている。 NSSについては、看護基礎教育段階の学生を対象とした機能が、新卒看護師の卒後教育での利用に適当かどうか検討した。この中で、多施設に属する看護師の利用や教育コンテンツの拡張のために一部の機能を修正する必要があり、新卒看護師へのe-ラーニングシステムとして運用できるようNSS2.0へとバージョンアップした。 今後、NSS2.0の試験運用と教育コンテンツの拡充、それらの評価を進める予定である。
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