2006 Fiscal Year Annual Research Report
外来治療を受けるがん患者のエンパワーメントを促進する看護援助モデルの構築
Project/Area Number |
18592352
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Aichi Prefectural College of Nursing & Health |
Principal Investigator |
片岡 純 愛知県立看護大学, 看護学部, 准教授 (70259307)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 照美 自治医科大学, 看護学部, 助教授 (90261932)
森本 悦子 聖隷クリストファー大学, 看護学部, 准教授 (60305670)
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Keywords | がん / 外来 / エンパワーメント / 看護 / メタ統合 |
Research Abstract |
研究目的: 本研究は、外来治療を受けるがん患者のエンパワーメントを促進する看護援助モデルを構築することを目的とする。本研究は3段階の研究で構成され、平成18年度の研究(第1段階)の目的は、「外来治療を受けるがん患者のエンパワーメント促進モデル」を、メタ統合を用いて開発することである。 研究内容: 1.「外来治療を受けるがん患者のエンパワーメント促進モデル(試案)」の作成 研究者らが作成した3編の博士論文を対象論文とし、メタ統合を用いて、<外来治療を継続するがん患者が体験する困難>、<困難に対する患者の取り組み>、<取り組みを支援する看護援助>、<取り組みの帰結>に関するカテゴリを導き出した。得られたカテゴリをもとに「外来治療を受けるがん患者のエンパワーメント促進モデル(試案)」を作成した。 2.「外来治療を受けるがん患者のエンパワーメント促進モデル」に対するpeer review 「外来治療を受けるがん患者のエンパワーメント促進モデル(試案)」の精度を高めるために、14th International conference on cancer nursing 2006(トロント)で発表し、学会に参加したがん看護研究者からモデルについてpeer reviewをうけた。その結果、分析手順、モデルの構成について助言が得られた。 3.モデルの精選 1983年から2006年の期間に国内で発表された原著論文のうち、選定条件に見合った9論文をメタ統合の対象論文に追加し、試案のモデルに含まれるカテゴリの妥当性の確認と、カテゴリの追加を行った。また、国内のがん看護エキスパート3名にスーパーバイズを受け、カテゴリの精選を行った。さらに、Mayo Clinic(米国)の外来化学療法センター、放射線療法センター、教育センターに勤務するがん看護専門看護師らと、患者のエンパワーメントを促進する看護援助についてディスカッションを行い、看護援助の中でも特に教育的関わりを充実させる必要性について示唆を得た。これらの検討をもとに、第1段階の研究成果として最終的な「外来治療を受けるがん患者のエンパワーメント促進モデル」を作成した。
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