2008 Fiscal Year Annual Research Report
外来治療を受けるがん患者のエンパワーメントを促進する看護援助モデルの構築
Project/Area Number |
18592352
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Research Institution | Aichi Prefectural College of Nursing & Health |
Principal Investigator |
片岡 純 Aichi Prefectural College of Nursing & Health, 看護学部, 准教授 (70259307)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 照美 佐久大学, 看護学部, 准教授 (90261932)
森本 悦子 聖隷クリストファー大学, 看護学部, 准教授 (60305670)
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Keywords | がん / 看護学 / 外来 / エンパワーメント |
Research Abstract |
本研究の平成20年度の研究目的は、「外来治療を受けるがん患者のエンパワーメントを促進する看護援助モデル」(以下、看護モデル)の検証を行うことであった。本研究では平成18・19年度に、外来治療を受けるがん患者の体験する困難と困難に対する取り組み、その取り組みを支援し患者のエンパワーメントを促進する看護援助を内包する理論上の看護モデルを、先行研究の知見をメタ統合することによって作成した。そして、看護モデルに含まれるカテゴリの下位項目から、1.患者の取り組み、2.取り組みを支援する看護援助、3.取り組みと看護援助の帰結としての患者の変化について測定する質問紙を作成した。 平成20年度には、看護モデルの検証を行うことを目的として、都道府県がん診療拠点病院1施設ならびに地域がん診療拠点病院3施設、計4施設の外来に治療(化学療法、放射線治療)のために通院するがん患者に質問紙を手交配布し、148名から回答を得た(有効回答率64.6%)。対象者は男性55名(37.2%)、女性90名(60.8%)、主ながんの部位は乳がん51名(34.5%)、肺がん18名(12.2%)などであった。得られた回答をもとに、1.患者の取り組み、2.取り組みを支援する看護援助、3.取り組みと看護援助の帰結としての患者の変化についてそれぞれ探索的因子分析を行い、患者の取り組み6因子、看護援助2因子、患者の変化3因子を抽出した。さらに、これらの因子間の関係について共分散構造分析を用いて検討し、その結果から理論上の看護モデルの修正を行って最終的な看護モデルを構築した。今後は構築した看護モデルの臨床適用方法について検討する予定である。
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