2007 Fiscal Year Annual Research Report
広氾性発達障害の子どもを養育する家族の家族プロセスとQOLに関する研究
Project/Area Number |
18592353
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
浅野 みどり Nagoya University, 医学部, 教授 (30257604)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
門間 晶子 名古屋市立大学, 看護学部, 准教授 (20224561)
吉田 久美子 名古屋大学, 医学部, 准教授 (40259388)
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Keywords | 広汎性発達障害 / 家族プロセス / 養育期 / QOL / ライフスキル / コミュニケーション / Strength based Approach / 育児ストレス |
Research Abstract |
1. 広汎性発達障害を養育する家族の育児ストレスと家族機能,QOLの現状調査 自閉症協会A県支部会員および自助グループ会員で3〜6歳児をもつ母親149名を対象に、無記名自記式質問紙調査を行った。調査内容は、基本的属性、自作の「自閉症の子どもの行動特徴を把握する質問紙」および兼松らの「PS-SF実用版」「WHO-QOL26」「家族機能尺度(FAI)」で、有効回答数は78部(52.3%)であった。子どもの平均年齢は5.4歳±1.1で、男児66名,女児12名,診断は、自閉症54%.広汎性発達障害26%、高機能自閉症13%、アスペルガー症候群4%であった。母親の体調は、心身快調が49%、精神不調が20%、身体不調が10%、心身不調が19%であった。 自閉症の子どもの行動特徴総点と母親のストレスとに有意な相関はみられないが、行動特徴の下位尺度「限局行動」とPS-SFの下位尺度「子どもの特徴に関するストレス」に有意な正相関を認めた(Spearman's ρ=0.54,P<0.01)。S-SFの「母親自身に関するストレス」は、QOL-26の全領域で負の相関をみとめ(身体領域ρ=-0.63,心理的領域ρ=-0.55,社会的関係ρ=-0.55,環境ρ=-0.61,P<0.01)、さらにFAIの「家族に対する評価」と有意な負の相関をみとめた。(ρ=-0.66,P<0.01)。 2. 家族の育児ライフスキル促進プログラムの実施 調査結果に基づき、母親のリフレッシュと癒しを取り入れた育児ライフスキル促進プログラム(1クール6回,小人数制)で立案し、12月より1期生に開始した。次年度から学外でも実施予定である。
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