2006 Fiscal Year Annual Research Report
上部消化管がん患者の術後機能障害評価尺度(短縮版)の開発とその有用性の検討
Project/Area Number |
18592394
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
中村 美鈴 自治医科大学, 看護学部, 教授 (10320772)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
城戸 良弘 大阪大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (20116023)
山崎 喜比古 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (10174666)
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Keywords | 食道がん / 胃がん / 上部消化管がん / 術後機能障害評価 / 尺度開発 / 質問紙 / 信頼性 / 妥当性 |
Research Abstract |
胃がんの治療法の一つとして手術療法があるが,手術後は消化管の切除や再建に伴い様々な身体症状を生じる。また,食道がんにおいても食道の切除や再建に伴い,様々な身体症状を生じる。上部消化管がん術後の機能障害は,年月の経過とともに消失するのではなく,年月が経過しても大半の患者が何らかの身体症状を抱えながら生活しており,術後5年後も一人平均8.3項目という複数の症状を持ち,不快感に悩まされている。しかし,上部消化管がん術後の機能障害に伴う複数の身体症状の程度を客観的に測定し評価した研究報告は国内外共に見当たらない。上部消化管がん術後患者にとっては,様々な身体症状が重複することによる生活障害が生活の質を大きく低下させていると考えられる。このような症状やその程度生活障害について長期的な実態把握,生活支援方法は体系化されていない。 以上の背景により,上部消化管がん患者の術後機能障害の程度を客観的に評価する方法を確立する必要があると考え,先行研究において,上部消化管がん患者の術後機能障害の程度を客観的に評価する術後機能障害評価尺度(暫定版)32項目を作成した(Surgery Today2005;35.7).その後,術後機能障害評価尺度32項目(PODUGC-32:Postoperative dysfunction after upper gastrointestinal cancer-32)の開発とその有用性について検討し報告予定である。しかし,この尺度は32項目と項目数が多く,より簡易的で洗練された尺度短縮版の開発が課題となった。以上の背景より、本研究の目的は、上部消化管がん患者の術後機能障害評価尺度の短縮版を開発し、ならびに有用性を検討することである。調査を行う3つの施設における倫理委員会での承諾、各施設長の承諾を得た上で研究を進めた.また,対象者の研究参加に対する自由意志の尊重とプライバシーの保護に努めた。 今回の3施設において,対象者の選出基準を満たした約1000名である.再テスト法では、約600名を予定している。尺度案(短縮版)の自記式質問票を用いて配布は外来にて手渡し、回収は郵送法による調査を行った.さらに同対象者へ,約2週間後に再テスト法を実施し、結果の分析から尺度の信頼性・妥当性を検討する.
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Research Products
(2 results)