2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18592408
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
叶谷 由佳 山形大学, 医学部, 教授 (80313253)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 千史 東京医科歯科大学, 保健衛生学研究科, 教授 (60154069)
日下 和代 東京医療保健大学, 医療保健学部, 助教授 (40302872)
大竹 まり子 山形大学, 医学部, 助手 (40333984)
小林 淳子 山形大学, 医学部, 教授 (30250806)
齋籐 明子 山形大学, 医学部, 助手 (10310179)
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Keywords | 褥瘡 / 洗浄 / ポリフェノール / 二重盲検無作為割付試験 |
Research Abstract |
褥瘡のある患者を対象に二重盲検無作為化試験により,褥瘡をポリフェノール入り生理食塩水と通常の生理食塩水で洗浄する群に分けて,ポリフェノール入り生理食塩水による洗浄の褥瘡治癒促進効果について検討した。ポリフェノール群15名,褥瘡21箇所,生理食塩水群10名,褥瘡12箇所を2ヶ月間洗浄し,分析した結果,ポリフェノール群は洗浄前の褥瘡表面積が平均7.9±7.6cm^2で介入後の平均が5.4±10.4cm^2であり,通常の生理食塩水群は洗浄前の褥瘡表面積が平均5.4±10.4cm^2で介入後が7.3±10.2cm^2であった。介入前後とも,ポリフェノール群と通常群間に有意差はみられなかった。そこで,ポリフェノールの成分を濃くし,再度,効果を検討することとなり,ポリフェノール入り生理食塩水作成時に混入していたサンフェノン【○!R】からポリフェノール抽出度の高いサンフェノンEGCg【○!R】へ変更し,洗浄液の色が変化するため,ポリフェノン入り生理食塩水と通常の生理食塩水の両方に同様の濃度のカラメルにて着色し試行を行うこととした。また,事例を増加するために新たなフィールドを開拓し,研究協力を依頼し,協力施設の看護職を指導したところ,褥瘡に対する看護職の意識が高まり,褥瘡患者がほとんどいなくなり,データ収集不可能となった。そこで,動物実験にて効果を検討すべく,動物実験での効果検証の先行研究について文献検討を行っている。来年度は,新たに動物実験についての実績のある研究者を加え,さらに褥瘡治癒促進に有効な洗浄液について検討を行っていく予定である。
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