2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18592408
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
叶谷 由佳 Yamagata University, 医学部, 教授 (80313253)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片野 由美 山形大学, 医学部, 教授 (70018696)
片野 由美 山形大学, 医学部, 教授 (40302872)
大竹 まり子 山形大学, 医学部, 助教 (40333984)
赤間 明子 山形大学, 医学部, 助教 (10310179)
鈴木 育子 山形大学, 医学部, 准教授 (20261703)
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Keywords | 褥瘡 / 洗浄 / ポリフェノール / 二重盲検無作為割付試験 |
Research Abstract |
本年度は動物実験でマウスを対象にデルマパンチによる円形開放創を人工的に作製し、生理食塩水のみの液と緑茶の成分であるサンフェノンECG[〇!R]を入れた生理食塩水(ポリフェノール入り生理食塩水)の洗浄液にて10日間洗浄し、創傷作製後1,3,5,7,10日目に、マウスをエーテル深麻酔にて致死させ、切傷部分を含めて摘出した皮膚組織を、ホルマリンで固定、エタノールで脱水した後、パラフィンに包埋し、3.0μmの厚さのパラフィン切片を作製し、ヘマトキシリンエオジン染色を行い、好中球、血管形成、膠原線維等について観察した。その結果、ポリフェノール群のほうが炎症作用を抑制している可能性が示唆され、さらに詳細に染色方法を変更する等で観察し、どのような作用が生じているのか分析する必要があると思われた。 人を対象とした研究では、まだ明らかな結果が見られないため、調査項目で褥瘡の観察についてTIMEコンセプトを元に創部の辺縁の観察項目と臭気を加え、新たに調査を開始し、4事例の結果が得られた状況である。事例数がまだ少ないため、統計的に分析できないものの、創の辺縁を観察することは、創の治癒過程である指標DESIGNでは変化がみられなくても、変化がでた項目もあり、創の辺縁を観察することで細かな変化を把握できる可能性が示唆された。臭気については、褥瘡部以外の臭気が混合する場合もあり、さらに検討する必要性があるという結果を得た。 また、ラットを使用した赤ワイン凍結乾燥品を用いたポリフェノールの血液成分に対する効果を検討した結果、血小板凝集亢進を抑制すること、冠循環を促進すること、抗酸化作用があることが明らかとなり、赤ワイン凍結乾燥品の成分を栄養剤に付加することによって、褥瘡予防や治癒促進に効果がある可能性が示唆された。
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Research Products
(3 results)
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[Presentation] ポリフェノール入り生理食塩水による褥瘡の洗浄効果-臭気に焦点をあてて-2009
Author(s)
伊藤牧, 大竹まり子, 赤間明子, 鈴木育子, 小林淳子, 細谷たき子, 叶谷由佳、永田茂樹, 鈴木英子, 小林由起子, 柳生法雄, 菊地ひとみ
Organizer
第35回山形県公衆衛生学会
Place of Presentation
山形市
Year and Date
2009-03-06
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[Presentation] ポリフェノール入り生理食塩水による褥瘡の洗浄効果-褥瘡の治癒過程と創縁に焦点をあてて-2009
Author(s)
岸佑香, 大竹まり子, 赤間明子, 鈴木育子, 小林淳子, 細谷たき子, 叶谷由佳, 永田茂樹, 鈴木英子, 小林由起子, 柳生法雄, 菊地ひとみ
Organizer
第35回山形県公衆衛生学会
Place of Presentation
山形市
Year and Date
2009-03-06
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