2006 Fiscal Year Annual Research Report
都市部と農村部における一人暮らし高齢者に対する自立支援プログラムの効果評価
Project/Area Number |
18592411
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田高 悦子 東京大学, 大学院医学系研究科, 講師 (30333727)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 あゆみ 大阪市立大学, 医学部, 教授 (00313255)
山本 則子 千葉大学, 大学院看護学研究科, 助教授 (90280924)
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Keywords | 一人暮らし男性高齢者 / 都市部 / 農村部 / インタビュー / 自立 / ケアニーズ / サービス |
Research Abstract |
本研究の目的は、地域特性の異なる「都市部」と「農村部」における一人暮らし男性高齢者の自立支援に向けたプログラム開発と効果評価を行うことである。研究計画は3ヵ年計画であるが、初年度である今年度は、都市部と農村部における、配偶者と死別した一人暮らし男性高齢者が、できるだけ長く地域で自立した生活を送るためにはどのような課題(ケアニーズ)があるか、また、それらに対し、どのような支援(サービス)が必要かについて検討するために、都市部、農村部のおのおのの地域の居宅介護支援事業所もしくは包括ケアセンター等から紹介された独居期間と自立度の異なる者、各地域より2名、計4名を対象として半構成的インタビューを実施した。研究倫理として研究対象者に対しては、研究の目的・内容・拒否しても何ら不利益がないことを研究代表者より文書にて説明の上、自由意志による調査同意を得て実施するとともに、個人情報の保護に遵守した。インタビューの結果、「仕事から得られた技能や経験に対する自負」「自立心・志向性」「ライフスタイルへのこだわり(生活様式)」「地域との関係性」「サービスの利用(使いこなし)」「一人暮らしを維持するための経済観念」「仕事をとおして得られた人脈や他人との関係」「妻の介護経験にまつわる生活体験」「緊急時の対応に対する不安」「買い物・調理を含めた食生活のセルフケア」「老化や障害に伴う自立度の低下の認識」「一人暮らしの孤独や淋しさ」「別居子との関係」「地域や人との交流」等のカテゴリが抽出され、地域によりその内容に異同がみられた。各々の地域における一人暮らしの男性高齢者の自立支援に向けたプログラム開発では、これらの異同性を十分勘案する必要がある。
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