2007 Fiscal Year Annual Research Report
糖尿病を持つ子どもの自己管理行動を促すための学習支援
Project/Area Number |
18592413
|
Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
竹鼻 ゆかり Tokyo Gakugei University, 教育学部, 准教授 (30296545)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朝倉 隆司 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (00183731)
高橋 浩之 千葉大学, 教育学部, 教授 (20197172)
高籔 学 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (10259624)
|
Keywords | 糖尿病 / 自己管理行動 / 認知的スキル / 学校保健 / 学習教材 |
Research Abstract |
H19年度には、前年度に行った糖尿病を持つ子どもが学校生活を送るうえでの養護教諭が抱える支援の課題に関する調査結果を学会発表ならびに論文として公表した。本結果より、今後糖尿病を持つ子どもを養護教諭が支援するためには、養護教諭の糖尿病に関する研修や啓発活動の必要性が示唆された。本結果は、養護教諭の行う健康相談活動において、糖尿病を持つ子どもに対する支援の方策を展望できた。 さらにH18年度の調査とインタビュー結果をもとに、1型糖尿病を持つ子どもの学校生活における糖尿病の自己管理行動に影響を及ぼす要因を明らかにすることを目的として調査を行った。全国の1型糖尿病患者会の会員のうち、中学生と高校生583人を対象とし、郵送による自記式質問紙調査を実施した。調査内容は、注射や血糖測定、補食、低血糖対処などの自己管理行動、自己管理行動の程度、1型糖尿病について抱く情動的な気持ち、1型糖尿病を支援してくれる人などである。回収数は200人(34.3%)、有効回答数は194人(97%)であった。調査の結果、1型糖尿病をもつ子どもが自己管理行動を行いながら学校生活を過ごすためには、1型糖尿病の情緒的な受け入れと、周囲の支援者が必要であることが明らかとなった。学校保健領域において慢性疾患を持つ子どもの報告は非常に少ないため、本結果は、学校保健領域における慢性疾患を持つ子どもの支援に関する有用な指標となると考えられる。 また、自己管理行動を促すための学習教材の開発に向けた予備調査として、国内外の文献やHPなどの検索を行った。簡便なICT技術を活用する1型糖尿病患児への健康相談活動の実現可能性についても検討した。
|
Research Products
(4 results)