2006 Fiscal Year Annual Research Report
和式生活における人工関節患者の日常活動レベルとQOLの長期追跡調査
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18592420
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Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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| Research Institution | Saga University |
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Principal Investigator |
藤田 君支 佐賀大学, 医学部, 助教授 (80315209)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古賀 明美 佐賀大学, 医学部, 講師 (00336140)
佛淵 孝夫 佐賀大学, 医学部, 教授 (40190219)
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| Keywords | 人工股関節 / 変形性股関節症 / QOL / WOMAC / EQ-5D / SF-8 / 活動量 / 価値転換 |
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| Research Abstract |
【目的】本年度は活動量分析についてはデータ収集中であるため、QOL調査についての結果を報告する。本調査では、人工股関節全置換手術を受ける患者を対象に、患者が価値をおくQOL領域を明らかにすることを目的とし、手術前後での変化と満足度を比較する。
【方法】調査に同意が得られた対象者に、術前は自記式の調査票を配布し、術後6週と6か月は郵送した。調査では、QOLの動的な性質を説明するResponse shift概念に基づき、生活の中で重要と思う5つの領域を選択してもらい、その優先度を尋ねた。領域の選択に際しては、「仕事」や「ADLの自立」など9領域と自由枠を設けた。
【結果・考察】分析対象者は434名で、女性が全体の85.5%で、平均年齢は60.4歳だった。手術は片側置換が74.7%、原疾患は変形性股関節症が多かった。術前患者が選択した生活の重要な領域は、「自分の健康」が92.4%と最も多く、次いで「歩容」67.5%、「ADLの自立」65%、「家族との交流」64.5%、「友人・知人との付合い」58.5%の5領域であった。術後6週では、「家事をする」の選択割合が増加したが、術後6か月では術前と同様の項目であった。性別に優先度をみると男性は「仕事をする」が「健康」、「家族」に次いで高く、女性では「歩容」が高かった。年齢別では、65歳未満群では「家族」と「歩容」が高く、65歳以上の高齢者群では「ADLの自立」が高かった。また、満足度については、全ての項目で術前に比べ術後の満足度が高く、個々の患者の優先度に基づき重みをかけた場合でも術後の満足度が高いことが示された。手術前後で患者が重きをおくQOL領域や位置が変わり、価値づけが変化することが示唆されたため、QOLを医療のアウトカム指標とする場合には、個人が重視するQOL領域を的確に捉え、その質を評価することが重要であると考える。
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