2007 Fiscal Year Annual Research Report
特別養護老人ホームにおける終末期ケアの看護師と介護福祉士の協働システムの構築
Project/Area Number |
18592443
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
石井 京子 Osaka City University, 医学部, 教授 (30259494)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近森 栄子 大阪市立大学, 医学部, 研究員 (80280105)
牧 洋子 日本福祉大学, 社会福祉学部, 教授 (60300232)
野村 和子 大阪体育大学, 短期大学部, 教授 (10189433)
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Keywords | 特別養護老人ホーム / 終末期ケア / 看護師 / 介護福祉士 / 協働システム |
Research Abstract |
特別養護老人ホームにおける看護師と介護福祉士の業務の分化と協働システムを明らかにするため調査を実施した。 1.日常の生活時の看護師と介護福祉士の業務分析を行い、それらへの実施が職場モラールに影響する要因を分析した。特別養護老人ホームにおける看護師業務要覧及び看護師への聞き取りにより看護師業務77項目を抽出し、職務ストレス、職場モラール、基本属性を加えて調査票を作成した。大阪府下の43施設に調査依頼を行い、了解の得られた21施設351名に調査票を送付し213名(60.7%)から回答が得られた。結果は、看護師業務には(1)直接的ケア(2)予防行動、(3)情報収集とケア方法の決定、(4)医療処置の4つがあり、看護師も介護福祉士もともに看護師の業務認知として同一の業務を認知していた。医療処置は看護師も介護福祉士も看護師業務と認知していたが、直接ケアは両者ともに看護師業務とは認知していなかった。しかし、看護師は直接ケアをよく実施していると認知しており、その認知が看護師および介護福祉士の両者の職場モラールの低下に有意な影響を持っていた。職場モラールは介護福祉士のほうが仕事に対する誇りややりがい感を高く感じていた。以上から、自分の専門領域と認知している業務に対する他職種の浸潤が職務ストレスを引き出すことが示され、職務分担を明確にすることの重要性が示唆された。 2.特別養護老人ホームにおける看取り時のケア状況を明らかにするために調査を実施した。施設看取りの先進国であるアメリカ合衆国での研修から得られた知見と、文献、看護師及び介護福祉士への聞き取りから作成した看取り項目を80項目作成し、プリテストで71項目とした。さらに、職場モラール項目、看取りの実施体制、勤務体制、個人属性などを加えて調査票を作成した。大阪府下の全特別養護老人ホーム333施設に調査を依頼し、了解の得られた40施設904名に調査票を送り、335名(37.1%)から回収され、現在分析中である。
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Research Products
(2 results)