2006 Fiscal Year Annual Research Report
腹膜透析療養者の地域連携支援グランドモデルの構築に関する研究
Project/Area Number |
18592450
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Fukuoka Prefectural University |
Principal Investigator |
三村 洋美 福岡県立大学, 看護学部, 講師 (30382427)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
人見 裕江 島根大学, 医学部, 教授 (30259593)
下山 節子 日本赤十字九州国際看護大学, 看護学部, 助教授 (60341541)
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Keywords | 腹膜透析 / 在宅透析 / 高齢者 / 介護保険 / 地域連携 |
Research Abstract |
本年度は,腹膜透析療養者の地域連携支援のためのグランドモデル構築の基礎的調査を行なった.モデル地区において,腹膜透析療養者の支援に関わっている専門職者への聞き取りおよびアンケート調査を行いモデルケース支援の方略を検討している. 専門職者の認識している腹膜透析療養者支援の問題点を明確にした.腹膜透析専任看護師(透析療法指導看護師を含む),デイサービス看護師,老健施設看護師が共通して認識しているものは,腹膜透析療養者の指導管理料の問題であった.老健施設においては指導管理料の算定が出来ないため,入所が必要な場合でもデイサービスや短期入所を使っている現状を問題であると感じていた.また,腹膜透析専任看護師は看護職ではないケアマネジャーへ緊急時の指示をする場合の困難さが問題であると感じていた.デイサービス看護師と老健施設の看護師は自らの腹膜透析に関する知識と技術の不足を感じていた.基幹病院の医師は,腹膜透析の治療に関して開業医の理解不足が問題であると感じていた. 在宅部門においては,開業医は腹膜透析療養者を診療することの労力とコストパフォーマンスが問題であると感じていた.訪問看護師は,緊急時や対応困難時の連絡や相談経路について明確でないことが問題であると感じていた.ホームヘルパーは看護業務と介護業務の境界線が不明確な点が問題であると感じていた.ケアマネジャーは,専門分野の違いにもよるが自らの腹膜透析に関する知識がないことが問題であると感じているものが多かった.保健師への調査を予定していたが,直接的に腹膜透析療養者に関わっている保健師がいなかった.今後,何らかの役割を担えるかを検討する必要があると考えている. 以上の結果を踏まえた上でモデルケースを抽出してケーススタディとワークショップを継続し,支援の方略を検討しながら教育プログラム作成を進めている.
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