2007 Fiscal Year Annual Research Report
看護施設における後期高齢糖尿病患者の自己管理支援に関する研究
Project/Area Number |
18592453
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Research Institution | Okinawa Prefectural College of Nursing |
Principal Investigator |
野口 美和子 Okinawa Prefectural College of Nursing, 保健看護学研究科, 教授 (10070682)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 幸子 岐阜県立看護大学, 看護学部, 教授 (70204237)
大湾 明美 沖縄県立看護大学, 看護学部, 教授 (80185404)
内海 香子 自治医科大学, 看護学部, 講師 (90261362)
磯見 智恵 福井大学, 医学部, 講師 (40334841)
麻生 佳愛 福井大学, 医学部, 助教 (80362036)
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Keywords | 後期高齢者 / 糖尿病 / 自己管理 / 看護 |
Research Abstract |
本研究の目的は、看護施設における後期高齢糖尿病患者の自己管理支援について明らかにし、高齢糖尿病患者をケアする看護施設における看護職の研修項目をまとめることである。 平成19年度の研究計画は、平成18年度の面接調査の結果をもとに、専門家会議を開催し、看護施設における後期高齢糖尿病患者の自己管理の支援に関して、課題、内容とその網羅性、知識と技術とその妥当性を検討し、看護職へ向けての研修項目(案)を作成し、看護職へ向けての研修項目をまとめることであった。専門家会議は2回開催された。 第1回目の専門家会議では、面接調査の結果から支援課題を導いた。その結果に対する専門家の意見は、「睡眠障害の改善で生活リズムづくり」、「生活リズム改善により食事と運動改善」、「プライドを傷つけないケア」、「できることをみつける」、「食と注射の環境整備」、「外来診療のコメディカルの役割と連携」、「治療環境の相違による治療方針」、「個別的なコントロールガイドラインの作成」、「高齢者施設でのインスリン管理の工夫」、「認知症のインスリン管理の工夫」などがあがった。その意見から、「生活の活性化」、「リズムのある生活の実現」、「自尊心・心の支援」、「治療のマイルド性の実現」、「コントロールの目標設定・評価」が支援課題としてあげられた。 第2回目の専門家会議では、面接調査の結果と前回の専門家会議の意見から研修項目(案)を提示した。専門家の意見は、「生活の活性化、リズムのある生活の実現のためのケア」、「自尊心を保つケア」、「生きる力に働きかけるケア」、「不安のファイルを開かないケア」、「強さを活かすケア」、「脳が喜ぶケア」、「脳と生きがいへのケア優先」、「優先順位に個別性を認めるケア」、「個別的な楽しみのケア」、「自由選択による失敗からの学び」、「事例で積み上げる学習」があがった。それを大きくまとめ、「脳に働きかけるケア」と「個別性を重視した事例学習」を研修項目のコアとした。 以上の結果に基づき、「後期高齢糖尿病患者の支援のための研修プログラムコアモデル(案)」による研修会を沖縄県A地区の高齢者の糖尿病管理に携わっている保健医療福祉職を対象に開催予定である。
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