2008 Fiscal Year Annual Research Report
もの忘れ相談および認知症の早期対応における地域支援システム構築に関する実証的研究
Project/Area Number |
18592461
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
中島 洋子 Kurume University, 医学部, 准教授 (20279235)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古村 美津代 久留米大学, 医学部, 講師 (70320249)
木室 知子 久留米大学, 医学部, 助教 (60368967)
森田 喜一郎 久留米大学, 医学部, 教授 (20140642)
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Keywords | もの忘れ相談 / 認知症 / 早期対応 / 地域支援システム / もの忘れ予防検診 |
Research Abstract |
1.久留米市もの忘れ相談窓口は平成20年度から月2回の継続で毎回需要は高く、来談対象者は認知症の方、軽度認知障害(MCI)の疑いのレベルの方も多く含んでいた。相談や受診推奨により、もの忘れの不安の軽減や介護予防・介護保険へつないでいくことができている。かかりつけ医や専門医へ情報提供を行うなど、地域の連携に努めるようにし、早期対応につながっている。利用直後のアンケートでも利用者の満足が得られている。2.久留米大学高次脳疾患研究所と共同企画及び市の後援により、地域高齢者に「ものわすれ予防検診」を昨年度から実施している。平成20年度は計5回の検診を行い、参加者は83名だった。MCIに注目した早期発見のための検診であり、健康講話、問診票、MMSE、HDS-R、10単語検査、探索的眼球運動検査に光トポグラフィーを加え、終了後、相談コーナーで結果を伝え対応した。結果は、健常とMCIの疑い、認知症の疑いの3区分に分類し、各自へ報告した。その際、地域包括支援センターと連携し、参加者の呼びかけや検診及びその後のサポートの協力を一部得ることができた。このことは地域の支援体制への糸口となり地域連携体制強化の検討を続けている。参加者には昨年作成の認知症予防のリーフレットを配布し、認知症に対する啓発につながっている。3.8月23日に本学科主催、市等の後援による認知症予防特別講演(市民公開講座)を開催した。市民と専門職等計462名の参加があり、ものわすれ相談事業の報告並びに認知症早期発見の重要性の講演により、認知症の啓発に努めた。アンケートの結果、役に立った・早期発見の必要性の理解は98%以上が肯定的回答で好評であった。しかし、一般市民の社会資源に関する認識が低いことが明らかとなった。また認知症高齢者を支える地域支援ネットワーク構築に向けた取り組みの必要性が示唆された。
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Research Products
(4 results)