2006 Fiscal Year Annual Research Report
酵素による硝子体融解処理を応用した新しい網膜硝子体疾患治療の開発
Project/Area Number |
18599005
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Research Category |
Grant-in-Aid for Special Purposes
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
平田 憲 佐賀大学, 医学部, 助教授 (60295144)
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Keywords | 網膜 / 硝子体 / プラスミン |
Research Abstract |
本研究ではenzymatic vitreolysisの概念を応用し、(1)nonvitrectomized vitreous surgeryの開発をガスとの併用により行う、(2)網膜パッチとしてのヒアルロン酸とカルボキシメチルセルロースの合成フィルムの網膜接着性の向上による網膜剥離復位治療への応用、(3)網膜神経保護治療薬の網膜内移行の向上、を目指す。 プラスミンの精製 正常ボランティアより、30-40mlの静脈血を採取し、アフィニティクロマトグラフィを行う。プラスミノゲンはε-アミノカプロイン酸にて抽出する。メンブレンフィルターにて透析し、さらに1mlに濃縮した精製プラスミノゲンに2500IUのウロキナーゼを加え、0.22μmのフィルタにてろ過する。 実験モデルを用いたプラスミン単独のenzymatic vitreolysisの確認 白色家兎を用い、精製したプラスミンを硝子体内に注入した。硝子体の液化、後部硝子体剥離の有無の再評価を行った。従来の報告と同様プラスミン注入により高率に後部硝子体剥離が誘導され、網膜表面の硝子体線維の残存はわずかであった。 プラスミンと他の酵素群、ガス注入併用によるenzymatic vitreolysisの相乗効果の検証 新鮮豚眼を用いプラスミン注入の際airを注入した群を作製し、プラスミン単独群とで後部硝子体剥離の促進効果の違いを検討した。上記のごとく精製したプラスミンを輪部より2mm離れた部位より30-ゲージ針にて、0.1mlを硝子体内に注入し、10分間待機の後airを注入し、30分待機の後固定液にて灌流し、網膜表面の観察を行った。air注入を併用することでプラスミン単独群より高率に後部硝子体剥離を誘導できることが明らかとなった。
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Research Products
(1 results)