2006 Fiscal Year Annual Research Report
チオレドキシンを酸化ストレスマーカとしての睡眠時無呼吸の臨床的及び基礎的検討
Project/Area Number |
18603003
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
陳 和夫 京都大学, 医学研究科, 助教授 (90197640)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 肇 京都大学, 医学研究科, 助教授 (70303914)
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Keywords | 睡眠時無呼吸 / 閉塞型睡眠時無呼吸 / 低酸素 / 間歇的低酸素 / チオレドキシン / 酸化ストレス / アディポネクチン |
Research Abstract |
本年度は、下記のような臨床的検討と基礎的検討を行った。 臨床的検討 酸化ストレスマーカであるチオレドキシン(thioredoxin : TRX)とアディポサイトカインであるアディポネクチンを閉塞型無呼吸(obstructive sleep apnea : OSA)患者で検討した。27名の重症OSA患者(年齢48.3[平均]±10.7[標準偏差]歳、BMI30.1±4.58kg/m2、1時間当たりの無呼吸低呼吸数(apnea and hypopnea index : AHI)48.2±14.8回/時)の持続気道陽圧(continuous positive airway pressure : CPAP)療法前と1ヵ月後に朝絶食採血を行い、12名の健常者と比較した。また14名の別のOSA患者はnCPAP治療前に2回採血を行った。OSA患者は健常者に比べTRXが有意に高く(p=0.002)、アディポネクチンが有意に低かった(p=0.002)。無治療にての1ヶ月間は有意な変化が認められなかったにもかかわらず、1ヶ月のnCPAP治療にてTRX(43.6±23.0ng/mLから33.3±20.8ng/mL, p=0.02)は有意に減少し、アディポネクチン(3.55±1.37・g/mLから3.79±1.14・g/mL, p=0.008)は有意に増加した。TRXはAHIと正の相関(p=0.002)がみられ、アディポネクチンはAHIと負の相関(p=0.004)が認められた。アディポネクチンはBMIと有意に相関したが(n=53, p=0.02)、TRXとBMIには有意な相関は認められなかった。 基礎的検討 上記結果から、現在、細胞に無呼吸と同様な間歇的低酸素を暴露させる装置の調整を行っている。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] 日本語版the Epworth Sleepiness Scale(JESS)-これまで使用されていた多くの「日本語版」との主な差異と改訂-2006
Author(s)
福原俊一, 竹上未紗, 鈴鴨よしみ, 陳 和夫, 井上雄一, 角谷 寛, 岡 靖哲, 野ロ裕之, 脇田貴文, 並川 努, 中村敬哉, 三嶋理晃, Murray W. Johns.
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Journal Title
日本呼吸器学会誌 44
Pages: 896-898
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