2006 Fiscal Year Annual Research Report
日本一般人口におけるむずむず脚症状と自覚的睡眠問題との関連
Project/Area Number |
18603012
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
内山 真 日本大学, 医学部, 教授 (20221111)
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Keywords | むずむず脚症候群 / 異常感覚 / 不随意運動 / 睡眠 / 疫学 / 不眠 / 過眠 / 睡眠不足 |
Research Abstract |
本研究では、日本の一般成人におけるむずむず脚症候群の有病率を明らかにし、男女差、及び年齢別の有病率を検討する。さらに、むずむず脚症候群と自覚的睡眠問題との関連についてロジスティック解析を用いて明らかにする。さらに、むずむず脚症状がその他の身体的訴え、精神的訴えに与える影響、どの程度個人のストレスになっているかを明らかに□することで、むずむず脚症候群に悩む人々について理解をすることを目的とした。本年度は厚生労働省が平成12年に行った保健福祉動向調査における20歳以上の成人26705人を対象として、夜間睡眠の問題との関連について明らかにした。むずむず脚症状は、日本成人の3.0%にみられることが分かった。女性で3.5%、男性で2.5%と、女性で有意に頻度が高かった。高齢になるほど有意に頻度が上昇した。20歳代の男性で最も頻度が低く1.8%であったのが、70歳以上の男性では3.4%となった。20歳代の女性では3.3%であったのが、70歳以上で4.6%となった。むずむず脚症状と睡眠の問題の関連にっいて、性および年齢を調整して、多変量ロジスティック解析を用いて検討した。睡眠問題の個数にっいて、正の有意な関連がみられた。個別の睡眠問題との関連については、入眠困難(オッズ比2.58)、日中過眠(2.28)、中途覚醒(1.71)、熟眠感欠如(1.51)、睡眠不足感(1.36)、早朝覚醒(1.21)の順であった。これらの結果から、北米や欧州における疫学データと比較して日本におけるむずむず脚症候群の頻度は低く、関連する睡眠問題としては入眠障害と日中過眠が重要であることが明らかになった。次年度には、その他の不定愁訴やストレスへの影響を検討する。
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