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2006 Fiscal Year Annual Research Report

IgE依存性の刺激によるヒトマスト細胞からのTSLP産生と喘息におけるその役割

Research Project

Project/Area Number 18604009
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionThe Institute of Physical and Chemical Research

Principal Investigator

岡山 吉道  独立行政法人理化学研究所, アレルギー遺伝子研究ユニット, 研究員 (80292605)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 相良 博典  獨協医科大学, 医学部呼吸器・アレルギー内科, 講師 (80275742)
Keywordsヒトマスト細胞 / TSLP / FcεRI / 気管支喘息 / IgE / IL-4 / プロテアーゼ
Research Abstract

気管支喘息患者16名および健常者11名の気管支粘膜生検標本を抗TSLP抗体と抗トリプターゼ抗体で二重染色したところTSLP陽性マスト細胞数は有意に喘息患者で増えており、TSLP陽性細胞の90%がマスト細胞であった。喘息患者においてマスト細胞中のTSLP陽性細胞数と血清中のIgE濃度は統計学的有意な正の相関があった(p<0.05)ことよりマスト細胞がIgE依存性の刺激でTSLPを産生していると仮説をたてた。ヒト成人末梢血由来培養マスト細胞をIgE(1μg/ml)で24時間感作した後、抗IgE抗体(3μg/ml)で刺激すると,刺激後2,6時間には刺激前に比較して4〜5倍にTSLP mRNAの発現が増強し、12時間後にはその発現レベルは減少した。マスト細胞をIL-4で前処理するとFcεRIの架橋後TSLP mRNAの発現は53±15.9倍に増強した。細胞上清中のTSLPの量をELISAで測定したところ、FcεRIの架橋による活性化後では感度以下となった。そこでリコンビナントTSLPをFcεRIの架橋による活性化後のあるいは、非刺激のマスト細胞の細胞上清とインキュベートし、TSLPをELISAで測定したところ、両者のマスト細胞上清はTSLPの濃度を下げ、特に活性化後のマスト細胞の細胞上清はTSLPの濃度を1/5以下にした。この濃度の低下はprotease inhibitorを加えることで抑制できたことから、マスト細胞由来proteaseがTSLPを分解していることが明らかとなった。そこでFcεRIの架橋後1時間で細胞を洗い、細胞の培養上清にprotease inhibitorを加えると、FcεRIの架橋による活性化後のマスト細胞の細胞上清中でTSLPは測定可能となった。したがって、マスト細胞から産生されるTSLPはマスト細胞周囲の微小環境で作用していることが示唆された。

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Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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