2006 Fiscal Year Annual Research Report
排泄物固形化処理法の開発と在宅介護における廃棄物処理システムの構築
Project/Area Number |
18605002
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
鶴田 来美 宮崎大学, 医学部, 助教授 (30258983)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 暉 宮崎大学, 医学部, 助教授 (10041857)
長谷川 珠代 宮崎大学, 医学部, 助手 (30363584)
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Keywords | バイオマス / 廃棄物処理 / 排泄物処理 / タンニン / 在宅介護 |
Research Abstract |
排泄物処理法の改善及びバイオマスの有効利用を目途として、セルロース、タンニンなどのバイオマスを活用する排泄物処理システムの開発を図っている。今年度は、種々のタンニンのタンパク凝集能及び固定化タンニンによるタンパク質の吸着特性を調べた。 まずは、種々の、タンニンによるタンパク質(ウシ血清アルブミンBSA)凝集能を調べた。タンニンによるBSA凝集は、タンニンの種類によって異なり、柿タンニン、ミモザタンニン、ミロバランタンニン、チェスナットタンニン、ガンビアタンニン、ケブラチョタンニンの中では、柿タンニンが最も高かった。また、柿タンニンと他のタンニン類で凝集能力に差があったが、これは、柿タンニンが高分子化しており、タンパク質と凝集して容易に沈殿するためと考えられた。タンニンによるタンパク凝集作用は、pH 6-7.4の範囲で、酸性側で能力が高くなる傾向が認められた。 次に、タンパク質凝集能の高かった柿タンニンを、エピクロロヒドリン法でセルロースに固定化したところ、担体1gあたり83mgのタンニンが結合した。セルロース固定化柿タンニンによるタンパク質の吸着は、溶液のタンニン濃度に依存し、酸性側で高くなる傾向が認められた。担体1gあたり286mgの血清アルブミンを吸着できることがわかった。 今後は、BSA以外のタンパク質の凝集能を評価するとともに、排泄物の中のタンパク質以外の成分の凝集について、調べていく計画である。
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