2007 Fiscal Year Annual Research Report
排泄物固形化処理法の開発と在宅介護における廃棄物処理システムの構築
Project/Area Number |
18605002
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
鶴田 来美 University of Miyazaki, 医学部, 准教授 (30258983)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 暉 宮崎大学, 医学部, 准教授 (10041857)
長谷川 珠代 宮崎大学, 医学部, 助教 (30363584)
蒲原 真澄 宮崎大学, 医学部, 助教 (00468026)
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Keywords | バイオマス / 廃棄物処理 / 排泄物処理 / タンニン / 在宅介護 |
Research Abstract |
本研究は、排泄物の固形化処理法をプロセス化し、排泄に介助を要する者・介護する者双方の排泄ケアに伴う精神的・身体的負担の緩和と、清潔な生活環境の維持、ゴミ減量化と廃棄の簡便化を測ることを目的としている。今年度は、(1)排泄物の処理を行っている介護者の排泄物処理の実態、(2)種々のタンニンのタンパク凝集能及び固定化タンニンによるタンパク質の吸着能を調べた。 (1)については、高齢者の排泄介助をしている老人保健介護施設の介護職員に排泄物の性状の違いで生じる環境汚染の状況、それに伴う介護者の負担等について実態調査を行った。その結果、便漏れによる衣服の汚染や感染に対する不安、ごみ排出量増大による処理経費の問題や、悪臭や腰痛等の介護負担の実態を確認することができた。しかし、介護者が最も問題としているのは、紙おむつ使用による被介護者臀部のかぶれや皮膚剥離、創傷といった皮膚トラブルであった。紙おむつのゴミ減量化については、施設毎に様々な取り組みが行われていたが、有効な手段は、被介護者の排泄パターンを把握し、可能な限り紙おむつを使わないこと、時間帯毎の尿量に応じ紙おむつのサイズを使い分けることであった。 (2)については、前年に引き続きタンニン類のタンパク質凝集能及びタンニン固定化セルロースのタンパク吸着能を調べた。その結果、柿タンニン、ミモザタンニン、ミロバランタンニンに高いタンパク質凝集能が認められた。これらのタンニンをエピクロロヒドリン法、塩化シアヌル法で固定化し、タンパク質吸着の特性を調べた。タンニン固定化セルロースは、酸性側でタンパク吸着能が高く、2時間程度で平衡に達した。また、ミロバランタンニン、ミモザタンニンを固定化したセルロースで、440mg/gの高いタンパク吸着能を示した。タンニンには、タンパク凝集能以外に抗酸化、保湿、抗菌、消臭などの作用が確認されており、タンニンを紙おむつの素材に活用することの有効性が明確になった。
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