2008 Fiscal Year Annual Research Report
工業高専および企業における人材育成と技術者倫理教育の現状と課題
Project/Area Number |
18607005
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Research Institution | Tokyo National College of Technology |
Principal Investigator |
川北 晃司 Tokyo National College of Technology, 一般教科, 准教授 (30353254)
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Keywords | 技術者倫理 / 工学倫理 / 人材育成 / 高等専門学校 / アンケート / 事故事例 / 仮想事例 / 環境教育 |
Research Abstract |
人材育成と技術者倫理教育の現状と課題に関して、全国調査・データベース作成・実験的授業をおこない、その成果を(社)日本工学教育協会主催の「平成20年度工学・工業教育研究講演会」(於神戸大学大学院工学研究科)において発表した。すなわち、1)「技術者倫理に関する企業アンケート結果の一考察」(発表者浅野敬一)、2)「技術者倫理教育の授業で活用できる事故事例のデータベース」(発表者木村南)、そして3)「軍需関連技術者に関する仮想事例に対する高専学生の判断例-工学倫理授業の中で-」(発表者川北晃司)である。 なかでも1)の浅野の発表は、主催者から「オーガナイズドセッション」(テーマ「技術者倫理教育の新しい流れ」)での講演を要請されたもので、研究の注目度が高いといえる。 他に川北は、技術者倫理の新しいテキスト収集・調査過程で発見した、ユニークな教材について分析し、2本の論文にまとめた。すなわち、「技術者倫理教育の学習目標-「事例に学ぶ技術者倫理」コース(JST)に見る学習目標例-」および、「技術者倫理解説書『技術は人なり』(日本土木学会)に関する考察」である。これらはテキストの単なる紹介・分析ではなく、テキスト改善・教育改善のための提言を含んでいる点がとくに重要である。 また河村は,2008年10月に国際シンポジウム(「高専機構と豊橋・長岡両技科大の連携による国際環境シンポジウム(第15回エコテクノロジーに関するアジアシンポジウム記念)」)に招待されて技術者倫理教育についてパネリストとして発言をおこない、注目を浴びた. さらにわれわれ研究代表・連携研究者計5名は、「技術者倫理教育に関する調査と考察-アンケート諸意見への回答-」と題する共著論文を作成し、全国高専の共同発行論文集『高専教育』に投稿、受理された。ここには、東京高専卒業生に対して行った聞き取り調査結果報告(執筆担当者庄司良)も含まれており、前年度の共著論文(「技術者倫理教育に関する全国高専アンケート結果の一考察-自由記述回答から学べること-」)にも増してユニークで貴重なものに、この論文は仕上がっている。
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Research Products
(7 results)