2007 Fiscal Year Annual Research Report
超好熱菌の複合金属酵素のナノアッセンブリー機構解析
Project/Area Number |
18608004
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
岩崎 俊雄 Nippon Medical School, 医学部, 講師 (40277497)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
熊坂 崇 高輝度光科学センター, 利用研究促進部門, 副主席研究員 (30291066)
大森 大二郎 順天堂大学, 医学部, 准教授 (00124967)
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Keywords | 超好熱菌 / 古細菌 / 極限環境微生物 / 複合金属タンパク質 / 鉄琉黄クラスター / 分子アッセンブリー / 蛋白質科学 / 構造機能解析 |
Research Abstract |
構造が堅く扱い易い超好熱菌の複合鉄硫黄酵素等をモデルとし、複合金属酵素ナノアッセンブリー機構解析を連携して行い、平成19年度には以下の主要成果を得た。 1.先に解明した超好熱菌鉄硫黄タンパク質スルレドキシンとその変異酵素の4種の結晶構造に基づき、リガンド変異酵素を新たに2種作成、EPR・共鳴ラマン・EXAFS・高分解能X線結晶構造解析を行い、鉄と亜鉛の選択結合機構につき、新知見を得た。今後さらに若干解析を加え次年度に成果公表する。 2.鉄硫黄クラスター挿入機構に関する研究の一環として、Pseudomonas putidaのISC様フェレドキシンFdxBの結晶構造解析を行い、新規二量体構造を1.9Å分解能で決定した。また、詳細なpulsed EPR解析を国際共同研究として行い、還元型FdxBのgテンソルの方向を決定した。 3.超好熱菌複合金属酵素として、古細菌ゲノム配列情報で見いだした2-オキソ酸:フェレドキシン酸化還元酵素(ORF4つ)を発現・解析し、その基質を同定、さらに本酵素の酸素分子による失活機構を解析した。これは次年度に成果発表する。 4.古細菌型コハク酸:キノン酸化還元酵素(ORF4つの膜結合蛋白質)の発現系開発に成功しリコンビナント精製酵素につき、EPR・共鳴ラマン解析・結晶化を行った。現在分解能は8Å程度だが、世界初の重要な成果である。次年度は精製法・結晶化条件改善を加え、中程度以上の分解能での結晶構造解明を目指したい。
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