2007 Fiscal Year Annual Research Report
微少環境の変化に伴う椎間板性疼痛の発現とそのメカニズムの解明
Project/Area Number |
18613005
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
笠井 裕一 Mie University, 医学部附属病院, 講師 (20242943)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
明田 浩司 三重大学, 大学院・医学研究科, 助教 (20422826)
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Keywords | 末梢神経 / 侵害受容繊維 / プロテオグリカン / 腰痛 |
Research Abstract |
我々は,ヒト椎間板組織におけるNG2プロテオグリカン(以下,NG2)の発現を調べ,その発現レベルは変性の進行と共に増強することが判明した(平成18年度)。そこで平成19年度は,末梢神経(ラット坐骨神経)でのNG2発現を検討した。さらに,椎間板に分布し,腰痛の原因となる侵害受容線維(C線維)の走行とNG2の発現を比較検討した。 【方法】12-16週齢,雄のLewisラットの坐骨神経の神経内膜をteased fiber化した。4%パラフォルムアルデヒドにて固定後,NG2の発現と以下のマーカーの発現を免疫組織学的に比較検討した。1.シュワン細胞(抗S100抗体),2.無髄シュワン細胞(抗Glial Fibriary Acidic Protein[GFAP],抗Growth Associated Protein 43[GAP43]抗体)3.無髄線維(抗Calcitonin Gene Related Peptide[CGPR],抗isolectin B4[IB4]抗体)。同一ラット足底表皮も同様に免疫組織学的検討を行った。 【結果】有髄神経線維束の間隙に,核を有する細長いNG2陽性細胞は束を形成し存在していた。2重蛍光免疫組織学的手法による検討により,NG2陽性細胞はSl00の発現は認めなかったが,GFAPおよびGAP43と同一分布を示した。また,CGRPおよびIB4陽性神経線維の走行はNG2の発現と同一分布を示した。また,ラット足底皮膚においては,CGRPおよびIB4陽性線維は表皮基底層下まで,NG2陽性細胞に取り囲まれていた。 【考察】神経内膜をteased fiber化することにより,有髄および無髄線維はそれぞれが分離されNG2発現細胞を詳細に観察することが可能となった。NG2は無髄シュワン細胞において発現され,C線維を取り囲むように存在していた。NG2の発現は,侵害受容線維(C線維)の発芽,再生に関与し,腰痛を含む疼痛に大きく関与する可能性を考えている。
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Research Products
(7 results)