2006 Fiscal Year Annual Research Report
精神疾患死後脳バンクのネットワークを用いた研究の推進
Project/Area Number |
18630006
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
池本 桂子 福島県立医科大学, 医学部, 助教授 (90184449)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丹羽 真一 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (30110703)
田子 久夫 福島県立医科大学, 医学部, 助教授 (40171681)
増子 博文 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (70238898)
上野 卓弥 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (70381358)
竹内 賢 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (90285023)
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Keywords | ブレインバンクシンポジウム / 統合失調症 / 神経幹細胞 / 死後脳 / エピジェネティクス / 福島精神疾患脳バンク / 質量解析顕微鏡 / 免疫組織化学 |
Research Abstract |
研究代表者は、シンポジウム開催準備のため平成18年10月初旬に渡米し、(1)シンポジストの一人、University of Central Floridaの菅谷公伸教授の幹細胞研究室において、ヒト線条体の非アミン作動性芳香族アミノ酸脱炭酸酵素ニューロン(D-ニューロン)と神経幹細胞について講演し、(2)アトランタ米国神経科学会に参加して脳バンク関係者との意見交換を行った。「第1回ブレインバンクシンポジウム」は、平成18年10月22日、福島のホテル辰己屋において、「精神疾患脳研究におけるニューストラテジー」のテーマで、脳バンクのニーズに応え、研究を発展させることを目標として開催した。シンポジストとして、海外から2名、オランダ王立科学芸術アカデミーのRivka Ravid博士、University of Central Floridaの菅谷公伸教授、国内から11名、すなわち理化学研究所の加藤忠史(敬称略)、横浜市立大学法医学の西村明儒、東北大学大学院の富田秋博、東京工業大学の一瀬宏、京都大学大学院の宮川剛、岡崎生理学研究所の瀬藤光利、札幌医科大学の橋本恵理、家族会の上森得男、福島県立医科大学の丹羽真一、國井泰人、池本桂子が発表を行った。内容は、脳バンクの構築や倫理上の問題、脳研究の成果、遺伝子の後生的調節や神経幹細胞の治療への応用など、精神医学への寄与が期待できる領域、質量解析顕微鏡、遺伝子改変動物の網羅的行動解析からの統合失調症脳研究など新たな手法と発想の紹介などであった。研究者や関係者が計40名参加し、討論と意見交換を行った。多方面の人材の交流が得られ、福島精神疾患脳バンクの維持と発展のニーズに対応した大型グラント申請への協力の申し出を含め、脳バンクの試料を用いた研究の今後の発展への足がかりとなるネットワーク形成の準備段階における有用な機会となった。英文および邦文の抄録集は、学術誌に掲載した。
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Research Products
(6 results)