2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18634002
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
坂根 由昌 大阪大学, 大学院情報科学研究科, 教授 (00089872)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小松 玄 大阪大学, 大学院理学研究科, 助教授 (60108446)
森本 徹 奈良女子大学, 理学部, 教授 (80025460)
浦川 肇 東北大学, 大学院情報科学研究科, 教授 (50022679)
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Keywords | 可解多様体 / アインシュタイン計量 / シンプレクティック構造 / 接触構造 |
Research Abstract |
近年、可解多様体はいろいろな幾何構造を研究する上での試金石として、あるいは、幾何構造自身を理解するための対象として再認識されている。当該企画調査では、可解多様体とその関連分野の研究動向に関する調査を行い、可解多様体上のシンプレクティック構造、複素構造、擬ケーラー構造、アインシュタイン計量および平坦な擬リーマン構造についての研究課題の妥当性を議論した。この結果、これらの研究課題は我が国のみならず、欧米、東欧、ロシア、エジプト、アルゼンチンなどの諸国の数学者により活発に研究されている研究テーマであることが再認識された。このような背景を踏まえ、研究代表者らは、国際研究集会を我が国で開催し、当該分野の国際的な研究活動を円滑に推進させることが重要であるとの認識に至った。従来よりも広範な研究領域を包括する意図を込め、国際研究集会の題目は「可解多様体とその周辺」とし、その目的は、2000年以降の可解多様体の理論の展開とその応用を集約し、その主たる潮流を総括的に探究するとともに、今後10年間に解決すべき具体的な諸問題の幾つかを提唱し、将来の研究の進むべき方向性を明確にすることにあることを確認した。研究代表者は8月下旬から9月上旬にギリシャを訪問し、調査およびパトラ大学の数学者と意見交換を行った。また、11月にはギリシャの数学者を招聘し、より具体的に国際研究集会の可能性について意見交換や研究打ち合わせの準備を行った。また、国内の関連する研究集会に参加し、可解多様体に関する情報の収集を行った。この結果、国際研究集会「可解多様体とその周辺」は2008年に開催するのが最も相応しいとの結論に達した。
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