2006 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ光制御による巨視的秩序形成と物性発現に関する研究
Project/Area Number |
18634006
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
中村 新男 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (50159068)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
那須 奎一郎 高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 教授 (90114595)
小川 哲生 大阪大学, 理学研究科, 教授 (50211123)
腰原 伸也 東京工業大学, フロンティア創造共同研究センター, 教授 (10192056)
末元 徹 東京大学, 物性研究所, 教授 (50134052)
谷村 克己 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (00135328)
|
Keywords | 光誘起相転移 / 量子常誘電体 / 金属-絶縁体転移 / 中性-イオン性転移 / スピン転移 / スピンクロスオーバー錯体 / 遷移金属酸化物 / 強相関系 |
Research Abstract |
本研究は、一つの物質内部に複数の相を持つ物質や構造のソフトな物質を対象とする研究と光によるナノスケール現象の観測に関する研究を調査し、ナノドメインの光制御による巨視的秩序の形成とそれによって発現する物性の探索を行うことを目的として実施された。(1)物質探索、(2)新現象・物性探索、(3)ナノスケール・フェムト秒評価技術開拓、(4)理論構築の4つの観点から、「ナノ光制御物性」研究会を開催し、研究動向の調査、最新研究の討論、および共同研究の戦略的推進と特定領域研究提案について調査・検討を行った。 分担者およびその共同研究者による第1回研究会を8月7,8日に開催した。ナノ粒子化・圧力印加による新現象発現の可能性、ナノプローブ顕微鏡・X線・フェムト秒分光評価法による光誘起相転移研究の現状と将来、および光によるグラファイト-ダイヤモンド転移の最新結果に対する討論を行った。 光誘起相転移研究を世界的レベルで牽引している日本の代表的な研究者を招待して、第2回の公開研究会を12月15,16日に開催した。光誘起相転移の理論構築の現状と到達点、半導体励起子系の電子相転移の現状と将来および量子常誘電体研究の精密化と理論構築に関して討論した。また、有機系・遷移金属酸化物系の強相関物質における光誘起相転移に関する最新の成果とそれらの総合的に理解する理論の現状について討論した。さらに、光誘起相転移の舞台となる電荷移動型新物質の合成とその光磁性に関する研究についても討論が行われた。上記2回の研究会の内容をまとめた報告書を作成した。 2月26,27日に第3回の研究会を開催し、分担者らにより本企画研究調査の総括をした。 研究会開催と平行して、光誘起相転移とそれに関係する現象に関する文献動向調査を行い、理論論文44編、実験論文77編をキーワード編集した報告書を作成した。
|
Research Products
(6 results)