2006 Fiscal Year Annual Research Report
二酸化炭素地下貯留に伴う岩石の浸透率及び力学的変化に関する国際共同研究の企画
Project/Area Number |
18636018
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
石田 毅 京都大学, 工学研究科, 教授 (10232307)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松岡 俊文 京都大学, 工学研究科, 教授 (10303851)
村田 澄彦 京都大学, 工学研究科, 助教授 (30273478)
山田 泰弘 京都大学, 工学研究科, 助教授 (20362444)
千木良 雅弘 京都大学, 防災研究所, 教授 (00293960)
兵動 正幸 山口大学, 理工学研究科, 教授 (40130091)
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Keywords | 二酸化炭素 / 地下貯留 / 岩石力学 / 浸透率 / 国際共同研究 |
Research Abstract |
地球温暖化の主原因である二酸化炭素を石油や天然ガスを採掘した後の地層に永久的に貯留する地下貯留が注目されている.すでにわが国では年間1万トンの地下貯留実験が開始されているが,ノルウェーのSleipnerや,カナダのWeyburnでは,二酸化炭素の地下貯留を年間100万トンの実用規模で行っており国際的に注目されている. 本研究では,研究代表者の石田と研究分担者の村田澄彦助教授が,Weyburnプロジェクトに関連して活発な研究を行っているAlberta Research Councilを訪問してセミナーを行い,情報交換を行った.また研究代表者の石田は,岩石の力学的変化の評価に優れた研究成果をあげている米国ミネソタ大学を訪問するとともに,ミネソタ大学のJ.F.Labus教授をわが国に招聘し,意見交換と情報収集を行った.さらに,研究分担者の松岡俊文教授と兵動正幸教授は,本科学研究費補助金では資金不足のため別の予算を使用して,Sleipnerプロジェクトに深くかかわっているノルウェーBergen大学を訪問し,それぞれ専門の物理探査と観点から土質力学の観点から情報収集を行った. これらの調査結果に基づき,研究代表者の石田は,火力発電所など集中発生源直下の深部岩盤を水圧で破砕して二酸化炭素を圧入する方法を構想し,資源素材学会春季大会で発表した.この方法は,分散型の貯留法として地下貯留の全体量の拡大が期待できるとともに,地層を選ばない方法であるため発生した二酸化炭素を運搬する必要がなくコスト削減をはかることができる. 今後,今回の研究で得られた世界各国の情報を整理するとともに,研究の過程で得た各国の研究者との信頼関係に基づき,具体的な国際共同研究の立案と実施をはかりたいと考えている.
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Research Products
(1 results)