2006 Fiscal Year Annual Research Report
新世代プロセッサのためのコンパイラと実行時システムによる多角的多目的最適化
Project/Area Number |
18650007
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
国枝 義敏 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (90153311)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 彰一 和歌山大学, システム工学部, 助教授 (70304186)
上原 哲太郎 京都大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (20273485)
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Keywords | コンパイラ / 言語処理系 / 実行時支援システム / 省電力 / アーキテクチャ / プロセッサ / 最適化 |
Research Abstract |
今年度は、申請時の研究計画に則り、初年度として提案システムを構築するために、そして、評価するためのシミュレーションで必須となる最新のプロセッサアーキテクチャを調査し、各種パラメータとなる基礎データ収集などを中心に実施した。その結果としては、現在提案されている種々の次世代プロセッサについて、具体的な性能測定あるいは性能予測に至っているものを未だ見付けられていない。この件については、引き続き調査を続行し、調査対象を広げていくとともに、厳密な性能予測でなくとも、ある程度の見積もり程度の評価データが、できれば公式に認められているものについて、利用できないか検討を開始する。 上記以外では、同じく申請時の研究計画中今年度第6項目に挙げた「分散共有メモリシステム(DSM: distributed shared memory system)"Fagus"の多目的化」に着手、注力した。具体的には、プロセッサの多重化(高信頼化)に対応させるために、メモリセグメントを多重化したページ管理方式を検討した。その際に、対象ハードウェアとしては、最先端のDIMMスロット経由でネットワーク結合したPCクラスタを対象とした。この種のPCクラスタについては、われわれのグループは、これまで全く未対応であったため、今回初めてポーリングコストを最小限に抑える分散共有メモリのための一貫性制御方式を、エントリーコンシステンシモデルを基にして開発し実装した。その結果通常のPCクラスタに比べ、性能向上が得られるという知見が得られたため、研究報告した(後の11.「研究発表」欄参照)。今後、この版をベースに、先述の「メモリセグメントの多重化」を組み込むことを検討する。
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Research Products
(1 results)