2006 Fiscal Year Annual Research Report
AND-ORグラフを用いるデータモデルとその操作系,制約記述系に関する研究
Project/Area Number |
18650021
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田島 敬史 京都大学, 情報学研究科, 助教授 (60283876)
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Keywords | AND-ORグラフ / 検索 / 類似度 / 正規化 / 標準形 / 定規形 / 最小化 |
Research Abstract |
AND-ORグラフによって表現されたデータの検索のための一手法として、グラフの構造上の類似度に基づく類似度検索について検討した。AND-ORグラフは、同じ意味を何通りもの違う形で表現できるため、通常のグラフ間の類似度の尺度を単純にAND-ORグラフに適用するのでは不十分である。また、ANDエッジとORエッジによって表現される意味を持っているため、これらの意味を解釈した上での表現されている情報の内容の近さと単純な構造上の近さとが必ずしも一致しないという問題もある。まず、前者の問題点を解決するために、比較したいグラフを正規化してから類似度を計算する手法について考察した。任意のAND-ORグラフの正規化を考えるのは、本研究で19年度以降の課題としている問題の一つであって容易ではないため、まずはAND-OR木に限定して検討を行った。AND-OR木の場合、単純な正規化の手法としては、連言標準形や選言標準形を用いることが考えられる。しかし、これらの標準形を用いた場合、もとのグラフでは小さな差異であったものが多数のノードに展開されてしまい、標準形同士の比較では大きな差異になってしまう場合がある。そこで、AND-OR木の最小化を行って、最小化された木同士を比較する手法を考案し、連言標準形や選言標準形を用いる場合と類似度の測定においてどのような効果の違いが出るかの比較を行った。
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Research Products
(2 results)