2007 Fiscal Year Annual Research Report
Webからの数式情報・図形情報の獲得および利用に関する研究
Project/Area Number |
18650029
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
村田 剛志 Tokyo Institute of Technology, 大学院・情報理工学研究科, 准教授 (90242289)
|
Keywords | Web / グラフ構造 / 視覚化 |
Research Abstract |
平成19年度においては、図形情報の甲でもグラフ構造に注目し、Webにおける表現形式やその視覚化手法、動的に変化するグラフ構造の獲得、表現および利用などについての検討を進めるとともに、試作システムの実装を行った。グラフ構造を視覚化するための既存のツールとして、Graphviz,Prefuse,JUNGなどがあるが、これらのツールの多くは静的なグラフ構造の表現および操作(頂点や辺の移動・変形)を対象としている。時間を追って動的に変化するグラフ構造に対応した視覚化ツールとして、Stanford大が開発したSoNIAというツールがある。このツールは与えられた動的グラフのアニメーションを生成するものである。静的なグラフに対しては、(交差点を少なくするなどの)見やすいグラフ描画の基準が研究されてきているが、動的グラフに対してはそのような基準の研究は不十分であった。動的グラフの見やすさの指標として「次数の高い頂点を中央にレイアウトする」「辺の長さの差異を最小化する」「頂点のレイアウトを均一にする」「各頂点の移動量を均一にする」の4つに注目し、これらの指標を重視した動的グラフを生成できるようSoNIAの改良を行った。この改良版の動的グラフ、従来のSoNIAによる動的グラフとを表示させ、被験者実験によって見易さを判定できるようにした。実験の際に被験者に注目させる対象として、次数が最大の頂点、次数が最小の頂点、グラフ全体の構造の3種類を設定し、それぞれについて密度の異なる5種類の動的データに対して被験者実験を行なった。実験の結果、いくつかの指標間に競合関係があることが確認できた。
|