2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18650046
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Research Institution | Nara Sangyo University |
Principal Investigator |
上田 悦子 Nara Sangyo University, 情報学部, 准教授 (90379529)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小笠原 司 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (30304158)
松本 吉央 大阪大学, 工学研究科, 特任教授 (00314534)
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Keywords | 優美な動き / 手動作解析 / 多指ロボットハンド / 動作変形 / 知能ロボティクス / 動きの感性 |
Research Abstract |
1.優美さの定量的解析 本研究課題は,人と係るロボットのやわらかで優美な動作生成を目指しているため,物体の把持・移動のような「日常動作」を対象として,「優美」と「粗雑」な動作特徴の差異を検討する実験を行なった.その結果加速度に着目しBuytendijkが示した「ゆったりとした」特徴を定量的に示した.また作業を行う際に見られる,指先の動作拘束を含む動作(具体的には,ピアノ演奏動作)に関して,上記の対象的な動作の差異を解析する実験を追加した.その結果,多関節生命物体特有の「しなり」動作や,タスク達成に直接関係しない冗長な動きに要因が含まれるという,新しい知見を示した. 2.優美さの要因によるロボットハンド動作変形手法の提案・評価 解析結果のうち,(1)しなりや冗長動作による「人間らしさ」「優美さ」に関しては,研究計画時には検討していなかったピアノ演奏動作の解析が,手指運動解析・適用動作として有効である事が確認されたため,ピアノ演奏動作生成シミュレータの作成に着手した(ロボティクス・メカトロニクス講i演会2008で発表予定).(2)物体の把持・移動タスクより得られた,低い速度ピークと低い値で安定した加速度による優美さの,ロボットハンド動作への適用は,手法検討中である.研究計画では我々のグループが開発しているNAIST-HAND2号機を用いる予定であったが,ハードウエアの完成が遅れており,シミュレータやヒューマノイドロボットの上半身動作を併用して,動作変形手法を適用するためにシステムの開発を行っている. 学会発表では,多くの研究者・企業からの興味の声があり,論文誌への推薦もあった.本提案のへの期待は大きく優美動作生成手法確立への重要な研究を立ち上げることができた.助成対象期間終了後も,さらに実験・解析等行っており,現在は茶道師範によるお点前時の滑らかな動作の解析を行っている.
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Research Products
(2 results)