2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18650073
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
森川 敏彦 Kurume University, バイオ統計センター, 教授 (60425155)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
角間 辰之 久留米大学, バイオ統計センター, 教授 (50341540)
山中 竹春 九州がんセンター, 臨床研究部・腫瘍統計学研究室, 室長 (00325466)
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Keywords | 適応型デザイン / アダプティブデザイン / 第一種の過誤 / 症例数再算定 / 中間解析 / 条件付き検出力 / 仮説の変更 |
Research Abstract |
今年度は最近出版されたChowらのテキスト(Chow、 et. al.(2006))を中心に勉強会を行いながら、実地での臨床試験におけるデザイン検討を通じて適応型デザイン(Adaptive Design;AD)の問題点の検討ならびに実践適用の可能性を探った。主な活動として3点挙げる。 (1)EUの新薬審査機関が適応型デザインに関するReflection Paperを2007年に最終板として公表したので、これを訳して紹介するとともに、上記の問題点の検討を踏まえた解説を加えた(森川、「薬理と治療」、36、3月号、pp.177-187(2008))。 (2)10月にカナダのトロントで開催された「Putting Theory into Practice:Adaptive Clinical Trial Designs」に森川が参加した。ADの方法論開発の担い手の一人であるJ.Shih自身がADの適用に関して極めて厳しい立場をとっている一方ではADのデザイン特性をうまく生かして効率的に医薬品開発を行おうとする積極的な製薬会社の姿勢が注目された。 (3)がん臨床試験(治験)において、AD適用の可能性のあるケースについて、中間解析並びに適応型デザインの適用可能性を検討した。群逐次の枠組みの中で柔軟に適用できるCuiら(2000)の方法の適用を当局に提案したが、生存時間解析の場では予測可能性の観点から適用が極めて難しくなる可能性があることがわかり、今回の治験では断念せざるを得なかった。 理論研究の観点からは、条件付き検出力の適切な評価法、治療効果の適切な推定法の2点が本研究のアウトプットとしての第3年度の研究目標と考えられた。また方法論の教育と普及の観点から中間解析及びADに関するテキストの作成も重要であると考えられた。
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Research Products
(3 results)