2006 Fiscal Year Annual Research Report
PQBP1遺伝子変異による精神遅滞のモデルマウス作成と解析
Project/Area Number |
18650097
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
岡澤 均 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (50261996)
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Keywords | 精神遅滞 / PQBP1 / マウスモデル / 小頭症 / ポリグルタミン / RNAi |
Research Abstract |
PQBP1は私たちが発見したポリグルタミン蛋白結合分子である。PQBP1は生理的に転写マシナリーとスプライシングファクターをつなぐ役割を持っていると考えられ、更には細胞分裂にも関連が疑われている。その発現は胎児期の中枢神経系に多く、生後は神経幹細胞の残存する部位を除いて急速に初減量が減少する。蛋白発現量の変化も同様で、胎児期の脳に特異的に見られるが、生後はほとんど観察されない。興味深いことに、最近PQBP1の遺伝子異常はヒト精神遅滞の原因となることが明らかになった。PQBP1異常症の症状は精神遅滞、小頭症、低身長である。これらの病態の分子基盤の解明さらには治療法の開発のためにはマウスモデルが必要となる。そこで、私たちはPQBP1遺伝子の発現量をRNAiで抑制したマウスモデル、ならびにconditional KOマウスの作成に本研究で取り組んでいる。これまでに、RNAiマウスを作成して、行動解析を行っているが、今の所顕著な所見を得ていない。一方、conditional KOマウスについてはB6をバックグラウンドとしたES細胞株を作成することに成功した。現在、サザンブロット等を用いてさらに確認した後に、インジェクションを開始する予定である。
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Research Products
(4 results)