2006 Fiscal Year Annual Research Report
ビタミンEを用いたsiRNAの脳への新しいデリバリー法の開発
Project/Area Number |
18650103
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
叶内 匡 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助手 (50345287)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横田 隆徳 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教授 (90231688)
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Keywords | RNAi / ビタミンE / 遺伝子治療 |
Research Abstract |
(1)α-トコフェロール結合siRNAの作製 センス鎖・アンチセンス鎖とも27塩基のホタルルシフェラーゼ遺伝子に対するsiRNAをデザインした。また、α-トコフェロールをアミダイト化したものを作成した。センス鎖合成の際、5‘末端にα-トコフェロールをアミダイト結合し、アンチセンス鎖とアニーリングしてα-トコフェロール結合siRNAを作成した。 (2)ニューロンの初代培養細胞に対するα-トコフェロールベクターを用いたsiRNAの導入 マウスニューロンの初代培養細胞に対して、ホタルルシフェラーゼに対するα-トコフェロールを結合したsiRNAを培養液中に加えた。3時間後に培養液を交換し、ホタルルシフェラーゼとウミシイタケルシフェラーゼのそれぞれの発現ベクターを、リポフェクタミン試薬を用いてトランスフェクションした。24時間後に初代培養細胞での両ルシフェラーゼの発現量をアッセイしたところ、他の遺伝子に対するα-トコフェロール結合siRNAを加えた場合と比較してホタルルシフェラーゼに対するα-トコフェロール結合siRNAを加えた群ではホタルルシフェラーゼの発現が有意に60%程度低下しており、α-トコフェロール結合siRNAがニューロンの初代培養細胞でも有効に発現していることが確認できた。 (3)α-トコフェロールベクターを用いたsiRNAの導入の確認 マウス肝臓の培養細胞系であるHepa1-6に対し、α-トコフェロールを結合したsiRNAを培養i液中に加えた。24時間後に細胞を回収して、ターゲットのsiRNAの検出をノザンプロットで行ったところ、21塩基と27塩基のセンス鎖がいずれも細胞内に存在することが確認できた。このことから、加えたα-トコフェロール結合siRNAが細胞内でDicerに認識されて切断されていることが分かり、実際に細胞内にデリバリーされていることが定性的に確認できた。
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Research Products
(7 results)