2006 Fiscal Year Annual Research Report
テラヘルツ光照射に対する細胞応答のマルチフォトニクス・モニタリング
Project/Area Number |
18650121
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
安井 武史 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 助手 (70314408)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福島 修一郎 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 助手 (40362644)
橋本 守 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 助教授 (70237949)
荒木 勉 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 教授 (50136214)
東野 義之 奈良県立医科大学, 医学科, 教授 (40075023)
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Keywords | テラヘルツ / コラーゲン / 細胞 / 非線形光学効果 / フェムト秒レーザー |
Research Abstract |
過渡的テラヘルツ光照射に対する細胞応答を観察する手段としてテラヘルツ・ポンプ・プローブ法を利用する。ここでは、従来の機械式時間遅延走査に代わり、2台のモード同期周波数制御フェムト秒レーザーによる非機械式時間遅延走査が可能な非同期光サンプリング法を用いる。今年度は、実際に開発したシステムを用いて、テラヘルツ帯バンドパスフィルターであるメタルホールアレイ及び低圧水蒸気ガスのスペクトル計測を行い、本システムの基本特性評価を行った。ざらに、2台のレーザーのモード同期周波数安定性とスペクトル分解能・測定SN比との関係に関する考察を行った。その結果、細胞応答観測に必要とされる理論限界スペクトル分解能を達成するためには、さらなるレーザーモード同期周波数の高安定化が必要であることが分かった。 一方、生体SHG(第2高調波発生光)イメージングは細胞内コラーゲン産生に関する情報を抽出するために利用するが、モード同期チタン・サファイアレーザー(中心波長800nm)を光源として用いた従来システムでは、発生した生体SHG光(波長400nm)が多重散乱と吸収の影響を強く受けるため、十分な測定可能深度を得ることが困難であった。そこで、今年度は生体透過性の優れたモード同期クロム・フォルステライトレーザー(中心波長1250nm)を光源とした生体SHGイメージングシステムを開発した。その結果、従来システムを大幅に上回る測定可能深度を得ることができた。ざらに、測定時間も1秒以下まで短縮できた。
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Research Products
(2 results)