2006 Fiscal Year Annual Research Report
インターネットを用いたオンライン病院間診療連携による脳卒中医療効率化の検討
Project/Area Number |
18650149
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
近藤 健男 東北大学, 病院, 講師 (30282130)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
出江 紳一 東北大学, 大学院医学系研究科, 教授 (80176239)
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Keywords | インターネット / 医療連携 / データベース |
Research Abstract |
現在、宮城県では年間約3,000人の脳卒中回復期リハビリテーション(以下リハ)を必要とする患者が発生していると試算されている。脳卒中医療は急性期医療、回復期医療、維持期医療に分かれて運営されているが、それぞれの医療は地域の中の異なる施設において行われている。このため、各施設間の連携を効率よく運営していくことが、今後の脳卒中医療において重要と考えられる。本研究では、宮城県において構築されたMiyagi Stroke Network(MSNet)(‘スマイルネットみやぎ'に改称)による脳卒中医療の効率化を検討することを目的とした。 スマイルネットみやぎはインターネットホームページ上で脳卒中患者のデータを共有することで急性期医療、回復期医療、維持期医療の各施設を有機的に結びつけることを目的としており、データベースとしての機能と患者紹介システムの機能を有している。 本年度はスマイルネットみやぎによって1名の患者が急性期病院(広南病院)から回復期病院(東北大学病院)への転院治療が行われた。それ以後の運用がなかったため調査を行ったところ、急性期病院での患者のデータ入力が行われていないことが判明した。この原因は入力が煩雑であるため急性期病院の主治医がスマイルネットみやぎにデータ入力を行わないことが判明したため、スマイルネットみやぎの運用もとである宮城県脳卒中会議に勧告し、診断書自動作成機能や退院サマリ自動作成機能などを付与することで急性期病院の主治医がデータ入力を行いやすい状況を構築した。 また、スマイルネットみやぎのセキュリティーにおける問題が一般的に認知されがたいことが本研究で判明した。このためスマイルネットみやぎの運用もとである宮城県脳卒中会議に勧告し、日本インターネット医療協議会の審査で適正との判断を受け、これをもとに現在各加盟雄設での倫理審査の申請を施行中である。
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