2006 Fiscal Year Annual Research Report
鍼灸針電極による Inner muscle EMGの検討
Project/Area Number |
18650183
|
Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
加藤 達郎 東海大学, 体育学部, 教授 (30130058)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内山 秀一 東海大学, 体育学部, 助教授 (80256164)
山田 洋 東海大学, 体育学部, 講師 (30372949)
|
Keywords | 筋電図 / 深部筋 / 筋電図用鍼灸針電極 / 長趾屈筋 / 棘上筋 |
Research Abstract |
1.鍼灸針の筋電図用電極としての改変 筋電図用鍼灸針電極は開発されてから日が浅いため、エポキシ樹脂蒸着のバラツキによって刺入する際の抵抗が発生していたが、業者との検討によって、そのバラツキが極めて少なくなった。 2.鍼灸針電極の刺入と動作 人体の下肢・上肢の深部筋(長趾屈筋、棘上筋)を対象に鍼灸針電極を刺入し、静止時における等尺性筋収縮では全く痺痛が起きないことが確認された。一方、随意的な短縮性収縮および伸張性収縮においては疼痛を訴える場合があったが、そのほとんどは刺入のやり直し(方向、深さ、部位)によって疼痛の程度は軽微になった。細く柔らかい鍼灸針電極の刺入には少なからず熟練を要することが判った。 以上のことを踏まえ、低速の歩行および上肢外転運動における深部筋EMGの採取が可能であることが確認された。 3.同一筋からのEMGにおけるCross Talkについて 一般に、近接する電極から得られたEMGの周波数にはCross Talkが生じることが知られている。本研究に於いても、同一筋の表面に近接させて貼付した表面電極によるEMGの間には相互相関関数0.7(Time Lag 0.00sec)前後の高い値が認められた。しかし、同一筋に同一の深さに近接して刺入して得られた鍼灸針電極EMGの間には相互相関関数±0.2(Time Lag 0.00sec)以下の小さい値しか認められなかった。一方、Time Lag±0.01secにおいては相互相関関数±0.25前後の値が観察された。 このことは、鍼灸針電極の先端の特徴(裸線1mm)から、記録する活動電位の範囲が極めて狭いことを意味していると共に、複数回の刺入によって得られたEMGを単純に比較することは避けるべきであることが確認された。
|